縫製工場がEC化する必要性

急激に進むEC化、縫製工場も例外では無い

デバイス別の保有率は2019年の時点でスマートフォンが83.4%。現在はさらに保有率が上がっているものと思われます。

スマートフォンの保有率が急激に増加している一方、企業のEC化率は13.87%ととても低い状況です。

スマートフォンの保有者が日々購買する商品を全て、インターネット経由で購入すれば、企業のEC化率は83.4%になります。スマートフォンのユーザーが購入する商品全てをインターネット経由で購入するとは考えられませんが、今後、インターネットで購入出来る商品が拡大したり、新たなサービスが提供されたり、インターネットの利便性を感じたユーザーのネット利用がさらに加速する可能性があり、EC化率は50%程度まで上昇する可能性があります。

13.878%から50%への伸びしろが企業にとっては宝の山と考えられます。

新型コロナで接触を伴うビジネスが大きく業績を落とし、アフターコロナでも非接触が大きなテーマとなるのは確実です。

百貨店などの既存ビジネスの凋落

百貨店の売上高は長期低落傾向で、そこへ新型コロナの影響で大きなダメージを受けました。

ECが大きく伸びている一方で、古いビジネスモデルである百貨店の経営がどんどん悪化して、今後回復することは見込めず、ユーザーが商品を購入する場はインターネットに大きく移りつつあります。

インターネットの普及により、誰でも直接ユーザーに商品を売れるようになりました。メルカリやヤフオクなどの個人売買が当たり前になり、衣料品店のバーゲンの売れ残りもメルカリで売られるようにもなっています。

インターネット広告がテレビの広告を上回った

キー局で15秒CMを1回流すのに、40万~80万。テレビCMの制作料は「有名タレントや俳優を起用して海外でロケを行い、特殊CGを多用する」といった数億円規模。テレビの広告は大企業じゃないと出せないが、インターネット広告は誰でも出せる。インターネット広告はキーワードによって単価は違いますが、1クリックは約150円。

大手アパレルはEC化が遅れ、既存店売上げが落ちて軒並み赤字決算

大手アパレルはかなり前からEC化を進めています。ECの伸び率はとても大きいのですが、それを上回る既存店の落ち込みで、軒並み赤字決算になっています。

大手アパレルが赤字決算を続けていれば、確実に売り切れるような発注のコントロールやより原価を抑えるために、より安く生産できる海外拠点へと移って行きます。

そうなると、国内縫製工場の受注はさらに減少して行くと考えられます。

作れることは縫製工場の大きな強み

縫製工場は商品を作れることが大きな強みです。縫製工場で生産される商品は、そのまま店頭に並ぶ商品なので、商品を作れることはとても大きな強みです。

自社で商品企画を行って、ファクトリーブランドとしてインターネットで販売しましょう。

インターネットで作り手にしか出せない情報もホームページに記載して、商品を販売しましょう。

他社が掲載していない情報をホームページに記載すると、そのキーワードを検索しているユーザーがホームページを訪れてくれるようになります。

ホームページのtitleやh1タグに検索エンジンにヒットさせたいキーワードを記載して、詳しい情報を掲載することによって、狙っているキーワードでヒットするホームページになります。

縫製工場はEC化に乗り遅れると、座して死を待つしか無くなります。積極的にEC化して、工場の稼働を自社商品である程度賄えるようにすることとは急務です。

縫製工場を廃業するなら売却の検討を!

低収益と経営者、社員の高齢化で継続が困難

縫製工場の多くは、利益がほとんど出ず、経営者も社員も高齢化しており、経営者の後継ぎもおらず、社員も若い戦力の獲得が出来ず、高齢化の一途で、廃業を検討している経営者も多いでしょう。

倒産では無く、廃業を検討していると言うことは、資産と負債の相殺が出来るからで、廃業して、大きな負債が残る場合は、廃業も出来ず、自己破産などの法的手続きを取る必要があります。

廃業出来る場合には、会社の売却を検討しましょう

自己破産では無く、廃業を検討している場合には、企業としての縫製工場の売却を検討しましょう。会社売却は事業譲渡で全部の事業を譲渡するもので、株式会社の場合は、株式を買い取ってもらうことで売却が成立します。

売却価格の計算方法はいろんな方法があるので、税理士さんなどの専門家に相談すると良いでしょう。

売却

縫製工場を買いたい企業はある

縫製工場を経営している人にとっては、事業の将来性などの問題に直面していて、毎月の受注や資金繰りに疲れ果てていて、こんな会社を買いたい人などいる訳がないと思うかも知れませんが、急成長しているアパレル企業などは、小さくても自社工場を持ちたいと考えています。

このような急成長しているアパレルの場合、デザインと販路開拓のノウハウはあっても、商品作りのノウハウが無く、商社などを経由して海外の縫製工場に生産を委託しています。

自社でも商品の品質に対するノウハウや売れ筋商品をタイムリーに供給出来る体制を整えたいと考えていますが、ノウハウも無いのに1から縫製工場を建設して、素人を集めて縫製工場を作るなど、とてもリスクが高くて出来ません。

そこで、すでにノウハウを持っていて、廃業を検討している縫製工場を探しているケースはかなりあります。主力の生産アイテムが合えば、売却の話しは思っているよりも早く進む可能性もあります。

会社売却を行ってもしばらく経営を続ける覚悟は必要です

縫製工場を売却すると言うことは、株主が変わることなので、株主が経営者などの役員の変更を求めなければ、経営者を続ける必要があります。特に、急成長しているアパレルの場合、モノづくりのノウハウは全く無いので、会社売却と同時に経営者も変わることは難しいかも知れません。

経営者としてしばらく残り、アパレルから工場長などの役職で新たに就任する人材に、縫製工場の管理や経営のノウハウを伝授してから、引退になるのが一般的でしょう。

新たな企業の傘下に入ることで社員の待遇の改善につながることも

縫製工場を売却して、新たな企業の傘下にはいることで、社員の待遇が改善して、新たな若い社員の獲得も出来るようになるかも知れません。社員の高齢化で、存続が難しいと考えていた経営者も、新たな企業の傘下に入ることで企業イメージが向上して、若返りが図れるかも知れません。廃業してしまえば、それまで働いてくれていた社員も退職するしかありませんが、株主が変わることで会社が存続して、社員の若返りも果たせれば縫製工場としては、とても良いことです。

廃業する場合は、勤務している社員の処遇も大きな問題になります。

縫製工場売却のメリット

売却の収入が入る

株式を売却するので、売却による収入があります。売却価格は、時価純資産や営業権などで計算されますが、金額は少なくても収入にはなります。これが廃業の場合は、何も収入は得られません。経営者にとっては、何の価値も無いと考えている縫製工場でも、必要としている人にとっては価値があるのです。

不動産の処分の労力が必要無くなる

廃業すると、縫製工場の土地建物を処分しないといけません。しかし、ほとんどの縫製工場はかなり老朽化しているので、建物を再利用するような買い手はなかなか見つかりません。不動産の売却が出来ないと、固定資産税を払い続けないといけないだけでなく、最悪の場合、株主に現物配分しないといけなくなり、売却がさらに困難な悪循環に陥ることもあります。

メリット

縫製工場の売却はポータルサイトを利用しましょう

縫製工場を売却しようと思っても、買い手が見つからなければ、売却は出来ません。以前は銀行などが、M&Aの仲介をしていましたが、今は、インターネット上のM&Aのポータルサイトを利用すると、買い手が集まっているので、比較的簡単に売却の話しが進みます。

ポータルサイトでまず、売却を検討している旨を相談してみましょう。数々のM&Aを手掛けた専門家がアドバイスしてくれます。

縫製工場の人間関係を改善するには上司からの肯定的な承認が必要

人間関係の問題を抱えている縫製工場は多い

縫製工場は多くの人が集まって仕事をするので、人間関係の問題があると、協力的に仕事をすることが出来ず、品質や生産性にも影響が出るようになってしまうと、深刻な問題になることもあります。

人間関係の問題を起こす人は自己承認が出来ていない

そもそも何故人間関係の問題が起きるのかですが、人間は心の食べ物として、承認を求めています。「あなたの存在は大切です」「あなたは価値があります」と言う肯定的な承認を多く得られると心の食べ物が多く、心は肯定的な承認で満腹になって気持ちはとても安定します。

心が満たされてい、安定している人が多いと、自分の価値を認めることが出来て、他者の価値も認めることが出来るので円滑な人間関係を確立することが出来ます。

このように人は承認を求めて生きていますが、幼少期から、小さな成功体験を積み重ねて来た人は、自分で自分のことを承認出来ます。自分で自分のことを素晴らしいと思えるのです。このような人は、他人からの承認が無くても、自分を承認(自己承認)出来るので、他人と人間関係のトラフブルを起こすことはありません。

しかし、実際には、自己承認出来ている人は少なく、他人からの承認を求めています。しかし、仕事の上では、ミスを指摘されることはあっても、肯定的な承認を得られることはほとんど無く、仕事上のミスが無ければ何も言われないので、極端に言うと無視されているので、心の食べ物が無く、心は飢餓状態になります。人間は本能的に心の飢餓状態を恐れており、飢餓状態になるくらいだったら、否定的でも良いので承認を得ようとします。

心の飢餓状態とは、無視されている状態で、人間が一番恐れている状態です。人間は一年早く生まれる動物と言われています。他の哺乳類が生まれてすぐに自分の足で立ち上がり、母乳を飲むことが出来ますが、人間の赤ちゃんは、自分の力で母乳を飲むことが出来ません。なので、空腹になると泣き叫んでお母さんに欲求を伝えます。この時にもしも、お母さんに無視されたら自分は死んでしまうことを赤ちゃんは知っています。このことから人間は無視されることを本能的に恐れています。

心が飢餓状態になる位なら、毒でも良いので満腹にしようと無意識に毒を求める行動を起こします。人間関係の問題を起こして、お互いに傷つけ合うことは辛いことですが、傷つけ合うと言うことは、否定的ではありますが、相手の存在を認めていると言うことなのです。存在を認めていなければ無視されるのです。

肯定的な承認がほとんど無い縫製工場はこのような人間関係の問題が多くなります。人間関係の問題を起こす人は家族など周囲の人からも肯定的な承認を得られていないことが多いです。

承認

人間関係の問題を解決するには、上司が感謝を伝えることです

人間関係の問題を多く抱えている縫製工場は、社員に対して日頃から感謝を伝えていないことが多いです。社長や工場長の立場の人から、感謝のような承認が全く無い縫製工場では、否定的な承認を無意識に求めてしまい、品質のトラブルも頻発するようになります。

人間関係が深刻な縫製工場で、上司が感謝を伝えても、最初は白けた雰囲気になります。これは、否定的な感情で満ちている人が肯定的な承認を素直に受け取れないからです。人間関係の問題を起こして対立している状態の人の感情は、自分の価値観に合わせて他人の価値を否定する、価値観に支配されている批判的親(父親のような感情)なので、他人からの感謝を素直に受け入れることが出来ません。また、他人を批判する人の相手になる人が、それを我慢して受けている人の場合は順応の子ども(親に叱られて良い子になっている感情)なので、エネルギーが抑えられて暗い状態になっています。この状態の人も心を閉ざしているので、感謝の言葉をなかなか素直に受け入れることが出来ません。

しかし、上司が感謝の言葉を何度も何度も伝えていると、心が少しずつ溶けて行き、感謝の言葉を受け入れてくれるようになります。感謝の言葉は保護的親(母親のような感情)から出るので、何度も繰り返していると、自然な子ども(生まれながらの天真爛漫な子どもの感情)で受け取れるようになります。そうなると、会社全体が明るい素直な感情表現に溢れたエネルギーの強い活気のある職場に変化して行きます。

上司からの感謝の言葉で満ち溢れている縫製工場で働く人たちは、皆、心が肯定的な承認で満たされるので、否定的な承認を求めなくなります。否定的な承認を求めなくても良い人ばかりになると、人間関係の問題は自然に解消します。

最初は、些細なことでも良いことがあったら社員に対して感謝を伝えましょう。人は、承認を貯めておくコップを持っていて、飢餓状態を恐れて、否定的な承認を求めます。これは、肯定的な承認よりも、否定的な承認の方が簡単に手に入るからです。否定的な承認は自分から仕掛ければ簡単に手に入るのです。否定的な承認で一杯になっているコップに、感謝と言う肯定的な承認を一滴ずつ入れることによって、否定的な承認と時間を掛けて入れ替わります。

人間関係の問題を抱えている縫製工場が短期間に改善することは難しいですが、上司が辛抱強く感謝を伝え続ければ。必ず良好な人間関係の縫製工場に生まれ変わります。

縫製工場がホームページを開設する目的

縫製工場がホームページを開設する目的は、新規受注の獲得か、人材の確保

縫製工場がホームページを開設する目的は、大きく分けて2つだと思います。1つは少しでも取引条件の良い新規取引先を獲得すること。もう一つは新たな人材の獲得です。

どちらも縫製工場にとっては切実な問題で、ホームページを開設することで問題が解決出来れば、とても良いことですが、実際には、そんなに簡単なことではありません。

新規受注の獲得には「縫製工場」のキーワードで上位表示が必要です

新規受注を獲得するには、ユーザーが検索しているキーワード「縫製工場」の検索結果で上位に表示される必要があります。新規でドメインを取得して、ホームページを開設する場合は、ドメインがGoogleから評価される期間(6ヶ月~1年程度)は上位に表示されません。このGoogleから評価される期間に縫製工場としての強みや他社と差別化出来る技術や仕事への取り組み方、高品質を実現できる裏付けやコミュニケーションがスムーズに行えることなどをユーザーに分かりやすく丁寧に記載する必要があります。

検索結果で上位に表示させることは簡単なことでは無く、ほぼ毎日1ページ、2000文字程度のコンテンツを追加するくらいの気持ちが無いと上位に表示することは難しいです。2000文字もゴミみたいな内容では無く、一貫して、縫製工場のことについて記載されたコンテンツが必要です。

これだけのコンテンツを継続して掲載するには、ホームページ担当者にある程度の時間を与えないと実現しません。

ホームページ制作会社から納品されたホームページを放置しておていも、お問合せが入ることはありません。

社内で、かなりの努力が必要で、経営的にギリギリの工場が多い縫製工場では、なかなか人材を投入することが出来ないと思います。しかし、新規取引先を獲得するには、ホームページが無いと現在では、ほぼ無理な状況になっています。

ホームページに新規取引先が知りたいと思う情報をくまなく記載することで、お問合せから新規受注の獲得までの時間を大幅に短縮することが可能になります。ホームページに新規取引先が知りたいと思う情報を漏れなく記載していると、実際に面談して聞くことが僅かで済みますので、新規取引先の意志決定の大きな助けになります。

「縫製工場」のキーワードで上位に表示させることは容易ではありませんが、時間を掛けて取り組むことによって目的は達成出来ます。「縫製工場」で上位に表示するためには、タイトルに必ず「縫製工場」を含めるようにしましょう。

縫製

人材確保はSEOでは無理

人材確保はすでに求人のポータルサイトが検索結果の上位を独占しており、そこに割って入ることは不可能です。SEO(検索エンジン最適化)を行っても、ホータルサイトを打ち負かすことは絶対に出来ません。

人材確保にホームページを利用する場合は、求人ポータルサイトからのリンクやハローワークで求人票を見た人が、企業名で検索した時に検索結果に表示されて、待遇面や働き甲斐などについて詳しく記載することです。

自分が作っている商品がどんな製品に使われているのか分からない、部品の製造工場よりも、エンドユーザーが直接買い求める商品を作ることは、働き甲斐になりますし、色んなデザインの商品を作る中には、自分も好きなデザインの商品があったたりもします。

また、女性同士が働く職場の人間関係も求職者にとっては不安材料だと思います。そのような不安の無い職場に出来ているのであればそのことも記載して、安心して面接に臨めるような内容を記載するようにしましょう。

規模の小さい縫製工場はネット受注のOEM。規模の大きい縫製工場は自社ブランド

縫製工場の規模によって受注戦略は違う

どこの縫製工場も厳しい状況が続いていて、なかなか出口が見えない状況になっています。そんな中でも生き残りをかける場合、規模によって取るべき戦略が違って来ます。

規模の小さい縫製工場は、ネットでユーザーから直接受注するOEM

規模の小さい縫製工場は、規模の大きい縫製工場が受注しない小ロットのOEM受注を行うのが適しています。規模の小さい縫製工場は自社ブランドを立ち上げる程のマンパワーも無いことや、大量の在庫を抱える資金的な余裕も無いので、自社ブランドを立ち上げても、ネットである程度の販売が出来るようになるまで、ホームページにコンテンツの追加を続けたり、SEOの知識を得るための時間や労力を費やすことは出来ません。

アパレルブランドを立ち上げたい人のオーダーを受けることは、とても手間がかかり時間もかかるもので、十分にコストに見合う受注はそんなに多く無いかもしれません。

とても多くの手間がかかるネット受注ですが、手間を掛けて納品した商品がお客様の手元に届いて、その喜びがメールで届いたりすると、小さい縫製工場では、その喜びを共有することが出来ます。

その喜びがモチベーションになって、手間のかかる受注でも頑張って受け続けることが可能になります。

そんな手間のかかるネットのOEM受注の中から、販売が好調なブランドが出て来ると、縫製工場の稼働も安定します。国内でアパレルブランドを立ち上げたい人はいきなり海外生産することは出来ないので、このような仕事は絶対に無くなりません。

効率的にネット受注する仕組みを作って、得意分野の商品を受注して、ユーザーと直接取引することで、お客様の声がストレートに届くことが大きな喜びになるはずです。

インターネット

規模の大きい縫製工場がネットでOEM受注をすると社内から批判が起こります

ある程度規模が大きい縫製工場の場合、大手アパレルから2~3ヶ月先までの受注が決まっています。極限まで生産効率を上げるように現場を管理している工場で、ネットのOEM受注をしてしまうと、生産に至るまでの大きな手間の割に生産量が少ないので、生産現場にとっては迷惑な受注でしかありません。

そして、納品先のお客様から感謝のメールが届いても、規模の大きい縫製工場では、その喜びを共有することが出来ないので、ネットでアパレルブランド立ち上げの受注を受けることに喜びも使命感も感じられないのです。

そうすると、ネット受注の担当者は、現場にとっては迷惑な受注を取るためにとても効率の悪いやり取りをしているとしか思ってもらえず、生産現場から批判を受けるようになります。

このような状態になってしまうと、ネット受注に労力を注ぐことに社内の理解が得られず、生産に対しても協力的にはならず、絶対に成功しません。

高齢化して役職者が余る大規模な縫製工場は新規事業をするしか無い

規模の大きい縫製工場でも、新卒者など若い人材の確保は難しく、社内の高齢化が進んでいて、役職者がどんどん増えて、頭でっかちになって来ています。このような余って来る役職者に自社ブランドの立ち上げを任せるのが良い方法です。

規模の大きい縫製工場はまだ、生地の在庫を抱える余力も、ホームページにコンテンツを掲載するための専任の担当者を置く余裕もあります。

ネット集客の勉強に時間を使うことも可能なので、専門家にも相談して、ブランド認知を高めて行けば商品も売れるようになります。商品は出来るだけ閑散期に生産するようにすれば、現場にとっても良い仕事になります。

社員に対してもOEMの縫製工場からアパレル企業に転換すると発表すれば、モチベーションにも繋がりますし、社員も協力してくれます。

縫製工場の規模によって取るべき戦略は大きく違いますので、道を誤らないようにしましょう。

基本コンセプト:縫製工場ポータルサイトがブランド立ち上げ支援

独自の販路を開拓して下請け体質脱却を目指します

1)下請けからメーカーへ
縫製工場が共同サイトを運営することで従来の「下請け企業体質」からの脱却を目指します。自立した販路を持っている縫製工場へと転換する足がかりになります。

2)受注の機会を拡大します。

3)「フェイス トゥ フェイス」による顧客ニーズの把握が可能となります。アパレルさんからの情報だけでは、本当のユーザーのニーズは分かりません。ユーザーからの調節の声を聞くことで、縫製工場として進む道を見つけ出す材料になります。

●企業が新たにドメインを取得して、サーバーを借りて、担当者を決めて、ホームページの更新の仕方を勉強して、集客できるページ作りやSEOなどいろんなことをマスターするまでの時間やコストを考えると、すでに発注案件があるページを活用するほうが近道ではないでしょうか。

●もちろん自社のホームページを持っている方が受注に結びつきやすいので、ホームページの作成が理想的です。

縫製屋ドットネットへの参加工場を募集しています

日本国内に流通する衣料品のうち、輸入品の割合は97%を越えており、日本の縫製工場で生産される衣料品の比率は3%を下回っています。今後も大手アパレルの生産拠点は東南アジアを中心とした海外が維持されて行くものと考えられ、国内の縫製工場の生産量が拡大することは考えられません。

東南アジアを中心とした海外に生産拠点が移転して行くのは、安い労働力を求めて、より低価格で生産することが出来るからで、日本人の労働コストではどれだけ生産性を向上させても、海外には太刀打ちできなくなって来ています。

国内の縫製工場は、生産量の増加や加工賃の上昇、賃金の上昇が見込めないことから、今後、後継者問題や若い労働力の確保の問題にも悩まされることになり、より高収益な事業へと転換させることが必要になります。

新たなブランドを立ち上げようとしている人は、初回の発注から海外の縫製工場を利用することは出来ず、国内の少ロットに対応できる縫製工場を頼るしかありません。発注ロットと価格さえ合えば今後の受注の柱となっていく可能性のある分野です。

参加申し込みはこちら

募集

・個人からアパレルメーカーまで、様々なオーダーメードの問い合わせ・注文情報を公開します。
・自社向けの案件には見積を返信し、受注機会を拡大します。
・縫製屋ドットネットへの参加や案件受注に対して費用は一切発生しません。

縫製工場がファクトリーブランドを立ち上げる

縫製工場が自立するためにはファクトリーブランドを立ち上げるのが最良の方法です

縫製工場は商品を作る能力や技術は高く、日本の縫製工場の品質はとても高いものです。しかし、アパレル企業からの受注に依存する体質を長年続けてきて、自主的な販路開拓を行って来ていません。受注をアパレル企業に依存すると言うことは、生殺与奪権をアパレル企業が握っていることになり、縫製工場が自主的な経営を行うことが出来ません。

ブランド

デザインや企画力と販路が無い

縫製工場のほとんどは、商品を作る能力は高いですが、商品のデザインや企画力が無かったり、決定的なのは、販路を持っていないことです。

アパレル企業に対して、デザインや企画の提案を行っている縫製工場もありますので、販路さえ獲得出来れば、自立できる縫製工場もあるはずです。

縫製工場は生産出来るアイテムが限られていますが、最初から多くのアイテムの展開はせず、得意なアイテムに絞って商品開発を行いましょう。

デザインする能力を獲得する

デザイナーを探すのは比較的簡単です。クラウドワークスランサーズなどで、服飾デザイナーを募集すれば、単発の契約も可能です。

さらに、服飾デザイン専門学校の学生さんの作品を商品化して販売するのもデザインする力を獲得することが可能です。

インターネットで販売する

デザイナーがデザインした商品のサンプルを作成して、インターネットで販売することで、販路の獲得が可能です。

インターネットが普及する前は、大手百貨店や大手スーパーの売り場は、大手アパレルが独占しており、そこに売り場を確保することは、ほぼ困難でした。また、2021年のコロナ禍では、対面の販売先を新規で開拓するメリットはほとんどありません。

しかし、インターネットの普及で、ネット通販の利用者も年々増加していて、大手百貨店や大手アパレルもネット通販への対応が遅れている企業は軒並み業績を落としています。

縫製工場も、自社の商品をインターネットで販売することにチャレンジすることです。インターネット通販はとてもハードルが低く、比較的安いコストで販売を開始することが可能です。

ショッピングモールへ出店する場合は、Yahooショッピングなら、出店料無料でスタート出来ます。

独自ドメインで始める場合は、Googleのガイドラインを守ってサイトを作成してくれるホームページ制作会社に依頼して、SEOもしっかりと行い、生産者としてのこだわりなどのコンテンツをblogなどで公開して充実したサイトにすれば、アクセスを集めることが可能になります。

アパレル企業に依存した販売構造から脱却して、自主販路を獲得することが、縫製工場が将来に渡って生き残る重要な方策です。

縫製工場はAIが完全に自動化するのか?

自動化の技術は開発出来ても縫製は付加価値が低すぎる

縫製を完全に自動化したロボットのSoftWear Automationが$4.5Mを調達、海外低賃金労働への依存から脱却へと言うニュースがありました。確かに、日々進化するAI技術によって、縫製工場もロボットによって完全自動化出来る日が来るでしょう。

この記事でも海外低賃金労働への依存から脱却とtitleに記載されていますが、縫製工場は、東南アジアなどの低賃金の労働力を使って生産しないとコストが合わない業界です。

開発したロボットが償却できるのか?

AIの機械学習機能で、どんどん進化して行くロボットによって、品質も向上して、低品質な縫製品は店頭から無くなるかも知れません。

ただ、一番の問題は、先端産業などに投入するロボットは加工の付加価値も高いので、ロボットを開発しても、いわゆる加工賃で、ロボットの開発コストを償却することが出来るので、どんどん普及して行くと思いますが、縫製品の加工賃はあまりにも安いので、償却出来ないので、ロボットが開発されても導入する企業は極端に少ないのではないかと思います。

繊維は厚みや伸縮性もバラバラ

木材や金属など伸び縮みしない素材の加工なら比較的簡単にロボットも対応出来ると思いますが、縫製工場は、生地の厚みや伸縮性の違うものを人間の指の感覚で、判断して対応しています。

そんな様々な生地に対応するのはかなり大変なことでは無いかと思います。

縫製工場にロボットが導入されるのはかなり後

縫製工場の付加価値の低さと、多様な生地の特性に対応するのにかかるAIの進歩と、他の業種にAIが導入されて量産効果でAIのコストが下がらないと縫製工場に導入されることは無いと思います。

それ程、縫製工場で十分な付加価値を確保することは難しいのです。

縫製工場はこれからも低賃金を求めて世界をさまよう

縫製工場は、現在の見込み生産とバーゲンをセットにした発注方法を取っている限り、低賃金の労働力を求めて、海外をさまようことが続くと考えます。

店舗にAIのロボットが併設されて、売れた商品をその場で生産して追加するような仕組みでも出来れば、バーゲンは無くなり、付加価値も少しは高くなるかも知れません。

いずれにしても、AIの技術が進化すれは、いつかは、縫製工場もロボット化されるでしょう。しかし、縫製品のあまりにも低い付加価値では、ロボットを導入しても償却できず、元が取れないことが容易に予想されます。ロボットが色んな工場に導入されて量産効果でロボットの導入コストも下がって償却可能にならないと縫製工場のロボット化は実現しません。

縫製工場の作業改善に、動作経済の原則

動作経済の原則(Principle of Motion Economy)

ギルブレスは動作改善の研究を整理して、動作経済の原則を発表した。今日では人間工学(エルゴミックス)として発展してきている。動作経済の原則とは疲労を最も少なくして、有効な仕事量を増すため、人間のエネルギーを効率的に活用するための経験的な法則である。

(1) 身体使用の原則

1. 両手は同時に動作を始め、同時に動作を終える。
2. 両手は休憩時を除いて、同時に遊ばせないようにする。
3. 両腕の動作はお互いに対称かつ反対方向に、そして同時に行うようにする。
4. 手指や身体の動作はできるだけ末梢部位で行えるようにする。末梢部位の順位は指、手指、手指と前腕、上前腕と手指、および胴体と上前腕手指の5種類あり、 それぞれの動作支点は順番にこぶし、手首、肘、肩、胴体が基点となる。指だけの動作が最末梢であり、上半身動作が5種類のうち最中枢となる。
5. 作業者の動作を支援するための物理的慣性(重力)を利用する。ただし、慣性を制御するために筋力を使用する場合は慣性を最小とすべきである。
6. 滑らかな曲線を描く動作は直線ジグザグ軌道を描く動作より良い。
7. 制約のある動作や他の制御をうける動作より、弾道的(自由な曲線的)の動作の方が速いし、容易だし、正確でもある。
8. 反復操作における自発的で滑らかな動作にはリズムが不可欠である。作業は可能な限り容易な自然なリズムがとれるような設計とすべきである。
9. 作業は視線を頻繁に動かす必要のないように、視線を自然な領域に置いておけるように設計されるべきである。
(2) 設備及び配置の原則

1. 治工具や材料は作業習慣が形成されるように特定の固定位置に置く。
2. 治工具や材料は“さがす”ことを省くことができるように前もって決められた姿勢に配置されるようにする。
3. 材料は使用される位置の近くまで供給されるように、フィーダー、部品箱、コンテナなどを利用すべきである。
4. 治工具、材料、操作具は作業者にできるだけ近い位置に、また作業者の最大作業域内に配置すべきである。最大作業域とは胴体を動かさずに肩関節を軸として、左右・上下方向に手が届く距離で構成される作業領域をさす。
5. 治工具や材料は動作順序を最適とするように配置すべきである。
6. 作業終了時に、作業者が完了品の取り出しに手を使用しなくてもよいように移出器、または自然落下方式を利用する。
7. 作業に適正な照明を与える。適正な作業姿勢がとれるための適切なデザインと高さのイスを与える。作業場所の高さとイスの高さは立位と椅子位が交互にとりや すい高さとすべきである。照明は今日では明るさよりも陰影、グレア、色光、視野に配慮すべきことが多い。とくに作業域の配色と作業物との対比は作業性能と 眼精疲労との観点を考慮して選ぶ。
(3) 機械機器、設計の原則

1. 手指で“保持する”、“固定している”という動作をなくす。物の固定には治具、固定器、ペタル式の固定具などを工夫すべきである。人間を保持することに使わない。
2. 複数の工具機能とする。単一機能の工具動作は工具と工具の取り替えなどムダが多い。複数の機能を合わせて1回の扱いで作業がすむようにする。
3. タイプ打ち作業のように指を使用する作業の場合には、各指の特性を考慮した作業とする。親指は人差し指より筋力は弱いが持久力はよい。小指は筋力は弱いが即応性がよいことなどを考慮する。
4. 治工具の柄(グリップ)の設計は手掌面との接触面積が多いものとする。現実の製品には細すぎる柄が多い。細い柄は筋力が伝えられにくく不安定である。
5. レバーやハンドルなどの操作具の配置はあまり作業姿勢を変えることなく操作できる位置と大きさにする。しかし、操作具の大きさは生体的力学的利点を考慮し、小さ過ぎないことが大切である。