個人アパレルブランドを立ち上げるために知っておきたいこと

近年、個人でアパレルブランドを立ち上げ起業する人が増えています。

個人アパレルブランドを始める場合、法人とは設定する目標や予算、やるべきこと等が異なります。

また、アパレル業界が未経験の場合は何から進めればよいのか分からなかったり、意外と複雑で細かな工程が多いため自分一人では難しいと感じる点も多いでしょう。

そこで今回の記事では、初心者の個人がアパレルブランドを起業するために知っておきたいこと、流れ、サポートしてくれるおすすめのサービスについて解説してまいります。

ぜひ最後までご覧いただき、参考にしていただければと思います。

個人アパレルブランドの法人との違い

アパレルブランドを個人で立ち上げる場合と法人として立ち上げる場合、主に「売上予算」「広告予算」「ターゲット」「在庫数」といったカテゴリーに大きな違いが表れます。

法人の場合、数億円~数十億円以上の売上の獲得を目標とするため、それに伴い在庫数や在庫金額は大きくなります。工場に大量の製造を依頼するため単価は下がります。

また、幅広いターゲットに対してさまざまな広告を実施し、より多くの人に商品やブランドを知ってもらうために宣伝を行います。

一方、個人アパレルブランドの場合は、売上予算は数十万円~数百万円。法人と比べて持てる在庫数が少ないため小ロットの発注となり製品の単価は高くなります。

広告予算も大きくないため、よりターゲットを絞りニッチな市場に向けて販売する傾向にあります。

個人アパレルブランドの販売方法

個人でアパレルブランドを起業する場合、販売するスタイルは大きく分けて実店舗かネットショップ・ECサイトでの展開となるでしょう。

他にも細かいものだとフリーマーケットやポップアップストアへの出店等もありますが、継続して販売する場合は実店舗かオンラインでの販売、あるいは二つの併用という形になります。

それぞれの特徴は以下となります。

実店舗

実店舗でビジネスを展開する場合、お客様と対話しながら直接商品を見て触れる機会や試着などの体験を提供することが可能です。

やはり手にとって素材や生地、縫製の品質を確認し、サイズや着心地等を確認した上で購入したいと考えるお客様は多く、また実店舗があることでブランドに対する信頼性も増すため、いまだにその存在価値は大きいと言えます。

しかしコンセプトやターゲット、立地を考慮した物件選びをする必要や毎月の家賃の負担は大きく、高い初期費用や運営コストがかかるという点はデメリットでしょう。

ネットショップ、ECサイト

最近のショッピングの主流にもなっているネットショップやECサイトは、個人でアパレルブランドを立ち上げる人にとって第一選択肢となるでしょう。

というのも広範囲の顧客にアクセスが可能で、更に低コスト・低リスクでスタートできるという大きなメリットがあるためです。

広告やプロモーションにInstagramを始めとしたSNSを上手く活用することで、こちらも費用をあまりかけずに販売へとつなげることが出来ます。

最近は商品を仕入れ「BASE」や「メルカリ」等を利用して手軽にアパレル販売を行ったり、「Amazon」や「楽天」にショップを開く方法も人気です。

無料で開設し商品が売れた時だけ手数料を支払うという仕組みのプラットフォームが多いため、十分な資金がなくてもアパレルショップを立ち上げることが可能です。

実店舗とネットショップにはそれぞれメリット、デメリットがあります。ブランドのターゲットや資金をしっかり考慮した上で無理し過ぎず、自身に合ったスタイルを選びましょう。

個人アパレルブランドの立ち上げに必要な準備

次に個人でアパレルブランドを起業する際の具体的な手順を以下に紹介していきます。

全体の流れを把握し、事前に準備しておくもの等をチェックしておきましょう。

1.ブランド名を決める

ブランド名を決める時には、他のブランドやサービスの名前に同じものがないか確認することが重要です。

特に、既に商標登録されている名前を使ってしまうと商標権の侵害となり使用できなくなってしまうため、必ず前もって同様の名前がないかを検索したり調べておきましょう。

そしてオリジナルのブランド名が決定したら商標登録をしておくことをおすすめします。

2.開業届を提出する

個人アパレルブランドを立ち上げるということは個人事業主としての開業になるかと思います。

この場合、開業届を提出しましょう。必須ではありませんが、届出をすることで青色申告が出来るようになりますし、屋号(ブランド名)で銀行口座を開設することも可能となります。

3.商品の準備

いよいよ商品の準備ですが、仕入れるのか生産するのかによっても大きく異なります。

生産する場合は縫製工場を探して契約しますが、個人の場合は小ロットでの製造からスタートすることになるかと思うので、対応してくれる工場を探さなくてはなりません。

その際は後で紹介する「縫製屋ドットネット」のサービスがおすすめです!

販売する商品が完成したら、ネットショップに掲載するための写真を撮影します。

魅力が伝わる写真を用意すること、またモデルの着画を載せることもおすすめです。

サイトへ写真の登録をしたら、服やアイテムの情報と魅力が分かりやすく伝わるような文章を作成しましょう。

4.決済・配送方法を決める

今はさまざまな決済方法がありますが、出来るだけ幅広く対応することで購入してもらえるチャンスが増えます。

商品は購入したいけれど決済方法に対応しておらず購入を断念するケースも意外と多くあるためです。

ただし、管理コストもかかるためいきなり網羅するのではなく、ブランドの成長に合わせ徐々に追加していくというやり方が良いでしょう。

配送については宅配業者の選定を行い、有料で急ぎの発送や時間指定、代引きに対応する等のオプションをつけるとユーザーに親切です。

5.カスタマーサポートの設置

お客様からの問合せや質問に対応する窓口の準備も忘れずに準備しましょう。

問い合わせフォームや対応が可能なら専用の電話番号を用意して明記しておくことでお客様に安心して買い物をしてもらうことが出来ます。

個人アパレルブランドの立ち上げにはいくらかかる?

個人のアパレルブランドの立ち上げにはいったいどれくらいのお金がかかるのかという点も気になることかと思います。

費用の相場は以下の通りです。

実店舗

実店舗を持つ場合、店舗の敷金、礼金、不動産会社の仲介手数料、家賃、改装費、設備購入費、仕入れ・製造代金、広告宣伝費etc…を含め、約1000~1500万円の費用が相場としてかかります。

もちろん立地や店舗の規模、内装工事の内容によっても異なります。

ネットショップ

ネットショップの場合は商品の仕入れ資金または製造代金、ショップの開設費、運営費として数万円~数十万円程度に抑えられます。

ショップの開設費は無料のところも多いです。

以上のように、実店舗とネットショップではお金の面でかなりの差がありますね。

資金が足りない場合は「クラウドファンディング」を利用する方も増えています。

個人アパレルブランド、成功のポイントは?

個人アパレルブランドを立ち上げるには特別な資格や経験は必要ありません。

しかし売上を出して安定して運用していくためにはいくつか注意しなければならないポイントがあります。

せっかくのブランド立ち上げを失敗で終わらせないために、ぜひチェックして下さいね。

コンセプトとターゲットの明確化

アパレルブランドに限らず、何か新しい事業を始める際にはそのコンセプトとターゲットを細かく明確にすることが非常に大切です。

コンセプトが決まっていないと展開する上でブレが発生し、消費者にとっても売る側にとってもどんな店なのか分からず混乱します。

またターゲットも同様で、例えば「20代 女性」といったようにざっくりしたものにしてしまうと、学生向けなのか社会人向けなのか、カジュアルなのかフォーマルなのか、どこの誰に向けた商品なのかまったく定まりません。

ターゲットは幅広い方が良い、というイメージを持っている人も意外と多いのですが、逆にファンやリピーターが得られにくくなってしまうのです。

ニーズやトレンドも調査しながら、どんなブランドを作りたいのかしっかりと検討して決めていきましょう。

Webを活用した集客

今の時代、新たな情報やサービスはテレビや雑誌ではなくSNSやネットで知る、という人が多くなっています。

実際に多くのブランドがオンラインショップを持っており、さまざまなSNSにアカウントを作成して投稿しています。

いくら素敵な商品を揃えていても、たくさんの人に認知されなければ意味がありません。

そのため、集客するためはSNSや動画といったWebで行うマーケティングの知識を身に着けることも成功へのポイントとなります。

丁寧な接客

最近はサービスの利用や商品の購入の決め手として「口コミ、評価、レビュー」を参考にされる方がほとんどです。

その中で顧客への対応が不適切な場合クレームにつながる可能性が高く、顧客の満足度は大きく低下します。

「この店で購入すると嫌な思いをするんだな」という印象を持たれてしまいそのことが発信されてしまうと、想像以上に拡散され経営が続けられなくなってしまうという事態に陥ることもあるのです。

そのため、一人ひとりのお客様を大切に、丁寧で誠実な対応を心がけることは起業する上でとても大切なことです。

シェアオフィス、バーチャルオフィスの利用

アパレルブランドを起業する場合、「特定商取引法」によりネットショップに住所を表示しなくてはなりません。

しかし個人アパレルブランドの場合、事務所や店舗を持たない人が多くいます。

自宅の住所を掲載してしまうと悪用されてしまう可能性もあり、リスクが伴いますよね。

そのため、最近はバーチャルオフィスと呼ばれる事業用に住所を貸し出してくれるサービスがありますので、これらを活用することをおすすめします。

縫製屋ドットネットは個人アパレルブランドの起業を支援します

以上で紹介した内容は個人アパレルブランドの立ち上げに必要な作業のほんの一部です。

ネットショップでの販売であれば簡単に始めることは出来ますが、自社の洋服を作る場合は初めての人にとって難易度が上がります。

特に初心者で小ロットの製造を受けてくれる縫製工場を探すことは、説明も上手くできず苦労するでしょう。

「ファッションが好き」という気持ちは一番大切ですが、それだけでブランドを運営していくことは出来ないのです。

そこでおすすめしたいのが当社「縫製屋ドットネット」のサービスです。

縫製屋ドットネットでは、洋服を作りたい人と日本国内の縫製工場をマッチングさせるサービスを提供しており、初心者や個人の方も歓迎しています。

高い技術力と豊富な実績、ノウハウ、ブランドの立ち上げに関連する専門の知識を持った信頼できる工場ばかりなので、相談しながら安心して進めることが出来ます。

個人アパレルブランドの実現に向け、まずは気軽にお問合せいただければと思います。

ファッションブランドの立ち上げ方は?手順や成功するコツを解説

「自分で新たにファッションブランドを立ち上げたいけれど、何をしたら良いのか分からない。」

という悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか。

最近はブランドの立ち上げはもちろんアパレルの仕事もしたことはないけれど、ファッションが好きという理由だけで自分のブランドをスタートさせるケースがよく見られます。

どうやって立ち上げているのか疑問ですよね。

そこで今回の記事では、ファッションブランドの立ち上げ方の具体的な流れや必要な準備、注意点について解説していまいります。

どうぞ最後までご覧いただき、ファッションブランドを立ち上げたい初心者の皆さんの参考になればと思います。

ファッションブランドは誰でも立ち上げできる?

ファッションブランドは立ち上げるために特別な資格は不要で、誰でも立ち上げることは可能です。年齢や経験の有無も関係ないので、学生で立ち上げる人もいます。

ただし、立ち上げるだけなら誰でもできますが、その後の運営をスムーズに進めるためにはある程度のスキルが求められることもあります。

例えば、服飾の専門学校などで学べるアパレル業界の専門知識。洋服に関してだけでなく生産や流通の仕組みについても学べるため、自身のアイテムを生産し販売する上で非常に役立ちます。

また、アパレル会社の商品開発や仕入れといった部門で勤務した経験も事業を運営する上で役立ちます。中でも規模の小さい会社での勤務は複数の業務に関われる可能性が高くおすすめです。

他にも、デザインやマーケティング、経営、広告等の専門的な知識やスキルも役立つでしょう。

ファッションブランドの立ち上げ方

ファッションブランドの立ち上げは、ブランド名を決めて商品を製作し販売すれば終わり、というわけではありません。

やらなければならない具体的な流れを以下に紹介します。

1.ブランドのコンセプトを決める

ファッションブランドを立ち上げる前にやらなければならないこと。

それはブランドのターゲットとコンセプトを明確化することです。

これはファッションブランドの立ち上げに限らず、新たにビジネスを始める際に重要な作業です。

商品のデザインや生地、価格の選択は、このターゲットとコンセプトに沿ったものでなければブランドの統一性や説得力がなく、集客をする際にも方法が定まらなくなり顧客の獲得が難しくなる可能性が高いです。

2.ブランドの名前とロゴを決める

ターゲットとコンセプトが決まったら、次にブランド名とロゴを決めていきます。

ブランド名はイメージに合うような響きや意味を考え、更に日本語表記にするのか英語にするのか、フランス語にするのか、字体はどうするのか…等を細かく決めていきます。

そして名前が決まったらブランドの顔となるロゴを作ります。

自分で作成するか、自信がなければデザイナーに外注するという選択肢もあります。費用を削減するために最近はロゴを簡単に制作できる無料のツールやアプリがあるので、それらを利用してロゴ作りに挑戦してみることもおすすめです。

3.開業の手続きを行う

起業の形態によって開業の手続きは異なります。

個人事業主としてファッションブランドを立ち上げる場合は、開業届の提出は必須ではありません。

しかし提出することで青色申告が出来るようになり節税という意味でも大きなメリットがあります。

届出先は税務署になります。ネットから簡単に提出することも可能です。

個人ではなく会社を設立する場合、法務局へ登記申請が必要になります。

会社設立は個人事業主の開業よりも手続きの手間やコストがかかりますが、社会的に信用を得られやすくなるため銀行から融資を受けたい場合に個人事業主よりも受けやすくなったりします。

株式会社なのか有限会社なのか等、会社の種類によっても手続きの内容や費用は違いますので、詳細については解説記事を検索いただければと思います。

4.商標登録を行う

必須ではありませんが、ブランド名の商標登録をしておきましょう。

ただし、他社が既にその名前を商標登録していると使用することが出来ず変更を余儀なくされるため、事前に同一名称のブランドや会社名、サービス名等はないか必ずチェックしておくことが大切です。

商標登録をしないままビジネスを展開し、後から他のブランドに同じ名前を商標登録されてしまうと、それ以降その名前を使えなくなってしまうため、そのリスクを避けるためにも早めに商標登録を済ませておくことをおすすめします。

5.商品の製造方法を決める

初めてファッションブランドを立ち上げ資金に余裕があまりない場合、製造する商品の種類は少なめに小ロット製造でスタートさせましょう。

まずはトップスだけから始め、売上が伸びブランドが成長してきたらボトムスを追加するといった形で少しずつ増やしていく方が失敗のリスクが少なく始められます。

6.商品を製造する

商品が製品化するまでには実は多くの工程を要します。

具体的には、

縫製工場の選定

・洋服のデザイン画や写真を用意してイメージを提示

・ディテールの指示

・生地、装飾品のイメージの提示

・指示書の作成

・使用する生地や装飾品を決定

・パターンの作成

・サンプルの作成

・寸法、ディテールの確認

・見積もりの確認

・生産枚数の決定

・製造依頼

・完成物の納品

ざっと上げただけでこれだけあり、アパレル業界が未経験の方が自分一人でこれらの工程をこなしていくのは非常に難しいでしょう。

そのような場合やアパレルブランドの立ち上げを支援するサービスを活用することをおすすめします。

7.商品を仕入れる

オリジナル商品だけでなく問屋から仕入れたものを販売することも可能です。

セレクトショップという形態にする場合は、この仕入れが中心となります。

問屋との取引はオンラインで行うことも出来るため、直接足を運ぶことなく仕入れることも可能です。

8.品質表示ラベルをつける

日本国内で洋服を販売する場合、「家庭用品品質表示法」にて商品の品質を記載した洗濯ラベルをつけることが義務付けられています。

記載する内容は、

・使用している繊維の名称

・洗濯絵の表示

・取扱注意事項が記載された付記用語

・表示者名及び連絡先(住所、電話番号)

この他にも、サイズや原産国の記載があるラベルがほとんどですが、これに関しては法律で表示の義務が定められているわけではありません。

しかし表示されている方が消費者の立場からすると親切で安心です。

なお、洗濯ラベルはタグを縫い付けるほか、直接印字してもOKです。

9.PR・プロモーションを行う

ファッションブランドを立ち上げたら、ターゲット層に知ってもらうことが大切です。

そのため、多くのアパレルブランドはInstagramやX(旧Twitter)、Facebook等のSNSを集客に活用し、販売サイトやホームページへアクセスしてもらうよう紐づけています。

販売を開始する前にブランドのコンセプトがユーザーに伝わるよう、画像やメッセージの投稿を行いましょう。

上手くいけば販売前にファンを増やすことができます。

ファッションブランドの販売形態の種類

ファッションブランドの立ち上げ方の中で商品をどのように売るのか、販売ルートはどうするのかといったことも重要です。

主な販売形態とそれぞれの特徴を下記で説明していきます。

実店舗を持つ

実店舗を構えるにはターゲットが集まりそうな立地をリサーチして物件を探し、店舗の賃貸契約、内装の工事、インテリアに必要な設備や家具の購入等、高額な初期費用と膨大な時間、労力が必要となります。

また、頑張って店舗を持っても経営が最初から上手くいくとは限りません。

軌道に乗るまでの期間も家賃や光熱費等はかかるため、資金不足にならないようしっかりとした計画が必要です。

ネットショップを開設

実店舗ほどの費用をかけずに商品を販売できる方法としてネットショップがあります。

最近は人気の高いブランドでも実店舗を持たずオンラインのみで販売しているショップも少なくありません。

また、実店舗と同じ商品を取り扱いする場合、ネットショップの方が早く販売を開始できること、実店舗と比較して家賃や人件費等のコストが抑えられる分、商品の価格を安くできる点などのメリットが挙げられます。

ネットショップとひと言で言っても、実はいくつもの種類があります。

自分でECサイトを開発する

自分または自社ででシステムを開発する、あるいは制作会社に依頼をして開発しオリジナルのネットショップで販売する方法です。

メリットとしてはブランドのイメージに合ったデザインのショップを作ることができ、他社との差別化を図ることができること。

一方で当然開発には費用が発生するため相場としては100万円以上の初期費用がかかり、更に保守やサイトの管理、顧客情報を取り扱うためセキュリティーに関しても強化する必要がある点はデメリットと言えます。

ネットショップサービスの利用

最近はBASE等のネットショップサービスの利用も人気が高く、用意されたテンプレートを使えば簡単にオリジナルショップを開設することが可能です。

一からシステムも開発するよりも大幅に費用を抑えられますが、選ぶサービスによっては開設や月額費用がかかったり、商品が売れると手数料を支払う必要があるため、それぞれの料金をよく確認して選びましょう。

ECプラットフォームの利用

上記二つの方法はオリジナルショップを構える方法ですが、楽天やAmazonのようなECプラットフォームにショップを出す方法もあります。

こちらも初期費用が月額費用はかかりますが、プラットフォーム自体の知名度が高ければ自分たちで広告や宣伝、営業活動をしなくても検索機能で集客できてしまう点がメリットです。

フリマアプリの利用

中古や不用品を出品するイメージの強いフリマアプリですが、実はオリジナルの商品を販売することが出来ることを知っていますか?

ショップとしての出店ではなく、他の登録者と同じようにアカウントを作成して自分のページに商品を掲載し販売します。

ただし、そもそもフリマアプリは商業利用を想定して運用されているわけではないため、購入したいものがある時にそれを直接探すために利用する利用者がほとんどです。

そのため、一度購入してくれたお客様に継続して利用してもらうことが他のネットショップと比べて難しいというデメリットが考えられます。

フリーマーケット、ポップアップストアへ出店

実店舗やネットでのショップも構えずに、募集されているフリマや商業施設で行われるポップアップストアに参加して販売するという方法もあります。

決められたスペースの中での出店なのでいずれも出店費用が安くランニングコストがあまりかからないのですが、出店先やイベント会場がコンセプトやターゲットに合っている場所かを見極める必要があります。

副業として始める場合やまだ商品の種類や数が少ない、自分のショップを構えるのは不安といった段階の時に試してみると人の反応を見たり意見をもらえることも出来るため、ショップを構えるために必要なものが何かを考える材料にもなるかと思います。

ファッションブランドの立ち上げに必要な資金の集め方

上記のように販売する方法によって必要な資金は大きく異なりますが、共通して商品の製造や在庫の管理、倉庫、法人であれば会社の設立費などの費用は必要です。

資金が足りなければ、最初は製造コストや在庫数を抑えられるフリマやポップアップストアからスタートさせることがおすすめですが、どんな形でも自分のショップを出店したいという場合は資金集めをしなくてはなりません。

そこでおすすめなのが「クラウドファンディング」です。

クラウドファンディングはインターネットを通じて多くの人から資金を調達する方法で、さまざまな目的で実施されています。

クラウドファンディングを成功させるためには、多くの人に出資したいと思わせることが必要です。

ブランドのコンセプトに共感してもらうこと、返礼品に自社の商品を提供することで商品に魅力を持ってもらえた場合に出資を受けることが出来ます。

みなさんに読んでもらうプロジェクトページ作りは徹底して行いましょう。

ファッションブランドの立ち上げ方の注意点

市場にはたくさんのファッションブランドが存在しています。その中で自分のブランドを立ち上げる際にはいくつか注意しなければならないことがあります。

主なポイントを紹介していきましょう。

類似ブランドの有無

他社との差別化を図るためにもできるだけ独自のコンセプトを設定することが大切ですが、

既に認知度の高いブランドの中にコンセプトや商品のデザインが似ている類似ブランドがあった場合、盗作を疑われ最悪の場合、訴訟などのトラブルに発展してしまう可能性があります。

ブランドを立ち上げる前に類似ブランドはないか、似たデザインはないかの確認は必ず行うようにしましょう。

集客方法を考える

ブランドを成功させるには、多くの人に自分のブランドを知ってもらう必要があります。

インフルエンサーに依頼してSNSで広めてもらう等、自分のブランドに最適な広告・宣伝方法を検討しましょう。

ニーズに合った商品の販売

ファッション業界のトレンドというのは日々変化しています。

その中で常に最新のトレンドをキャッチするために市場を調べ消費者やターゲットのニーズに合った商品を製造することが大切です。

独自のこだわりの追及もとても大切なことですが、求める人が少なくビジネスとして成り立たなければ元も子もありません。

最初はジャンル・カテゴリーを絞る

ブランドの立ち上げ早々、商品のジャンルやカテゴリーを広げ過ぎてしまうと製造コストが高くなり、資金が続かなくなってしまう恐れがあります。

そのため、最初はジャンルやカテゴリーを絞りある程度売上が伸びてきたら別のジャンルの商品に手をつける方がリスクが少なくおすすめです。

まとめ

ファッションブランドの立ち上げ方にはさまざまな方法があり、自分の予算や希望に合った方法を選ぶことが大切です。

また、立ち上げ前のコンセプトの明確化もブランドの運営を継続させていく上で非常に重要なこともお分かりいただけたかと思います。

しかしノウハウや経験の少ない初心者の方が一人でこれらのことを考え、準備し作業するのは非常に難易度が高いのが現状。

そこで縫製屋ドットネットは、初心者の方のファッションブランドの立ち上げをサポートし、初心者や小ロットに対応する国内の技術力の高い縫製工場とのマッチングサービスを提供しております。

不安なことや分からないことがあればどうぞお気軽にご相談ください。

アパレルの自社ブランド立ち上げに必要な準備や流れを解説

「アパレルの自社ブランドを新たに立ち上げたい!けれど、そのためには何をしたらよいのか分からない…」といったお悩みはありませんか?

最近では、アパレルメーカーなどの法人に限らず、インフルエンサーや個人でもブランドを立ち上げる人が増えています。しかし、ファッションや洋服が好きというだけでは、自社ブランドの立ち上げや運営に関する知識や経験がないため、何から始めれば良いのか不安になることも多いでしょう。

そこで今回の記事では、アパレルの自社ブランドを立ち上げたいと考えている皆さんに向け、必要な準備や流れ、立ち上げにかかる費用について詳しく解説します。ブランドのコンセプト作りから実店舗やネットショップの出店、商品プロモーションまで、段階ごとに具体的なポイントを押さえていますので、初めての方でも安心して進められる内容です。

ぜひ最後までご覧いただき、今後のブランド立ち上げの参考にしていただければと思います。

アパレルの自社ブランド立ち上げに向けて必要なこと

未経験から自社ブランドを立ち上げたい場合、まずはアパレル業界で実際に働いて経験を積むことが大変役立ちます。現場で商品仕入れや商品開発、運営方法などのノウハウを習得できるため、ビジネスの基礎をしっかりと身につけることができます。

また、服飾の専門学校に通い、ファッションビジネスやデザイン、製図、スタイリングといった専門知識を基礎から学ぶことも効果的です。さらに、学校での学びを通じて業界内の人脈を構築しておくことも、将来の大きな強みになるでしょう。

もし経営やマネジメントのスキルに自信がない場合、その分野に強いパートナーを見つけ、一緒にブランドを立ち上げるという選択肢もあります。自分一人ですべてをこなす必要はなく、強みを持つ人と協力することで成功の可能性を広げることができます。

とはいえ、専門的な経験や学びが必須というわけではありません。独学で必要な知識を学び、計画的に起業の準備を進めれば、自社ブランドを立ち上げることは十分可能です。

最も重要なことは、ファッションに対する情熱と、ファッションビジネスに挑戦する強い意志です。この気持ちがあれば、どのような道を選んでも成功に向けて前進できます。

アパレルの出店方法の種類

自社ブランドを立ち上げる際、どのような形態で出店・販売するかは重要なポイントです。ここでは、代表的な販売方法を紹介し、それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説します。自分のビジネスモデルに最適なスタイルを見つけてください。

実店舗

実店舗を構えることで、お客様が商品を直接手に取って確認できるため、信頼感の向上や顧客との対話が可能になります。特に高品質な商品やこだわりのあるデザインの場合、実物を見てもらうことで販売のチャンスが広がるでしょう。

しかし、物件のテナント料や内装費など、実店舗を運営するためのコストは高くなりがちです。また、立地やアクセスによっては集客に影響が出るため、初期資金が十分に確保できない場合はリスクが大きいといえます。

ネットショップ、ECサイト

近年増加しているのが、実店舗を持たずにオンラインで販売するネットショップやecサイトです。低リスクで道入しやすく、初期費用も実店舗と比較するとかなり抑えられるため、初めてブランドを立ち上げる方には魅力的な選択肢です。自社のブランドサイトを制作する場合は、制作会社に依頼することでコンセプトに沿った理想のものを作り上げると良いでしょう。モールに出店・出品する際には、各種サイトによって料金形態が異なるため、注意が必要です。

ただし、ネットショップを開設する際には「特定商取引法」に基づき、運営者の情報を開示する義務があります。住所や電話番号の公開に抵抗がある場合は、ネットショップの運用を代行するサービスを契約すると良いでしょう。

フリマ、ポップアップストア

フリマやポップアップストアでの出店は、期間限定で行うためコストも抑えられ、短期間でブランドの知名度を上げることが可能です。特にポップアップストアは、デパートなどのイベントスペースを利用して出店することができ、実店舗の雰囲気を体験しながらテストマーケティングを行う場としても有効です。

また、ネットショップだけで販売しているブランドも、ポップアップストアを通じて顧客に実際に服を手に取ってもらうことで認知度アップや新規顧客を獲得できるチャンスがあります。

クラウドファンディング

資金面でのサポートが必要な場合は、クラウドファンディングも選択肢の一つです。クラウドファンディングを利用することで、自分のブランドや商品の理念に共感してくれる支援者を集め、立ち上げ資金を確保することが可能です。

成功させるためには、しっかりとしたプロジェクトページを作成し、支援者に情熱やビジョンを伝えることが重要です。また、プロジェクトを通じて立ち上げ前にファンを獲得できるため、集客にもつながります。

ブランド立ち上げをサポートするサービス

最近では、アパレルブランドの立ち上げをサポートするサービスも数多く存在します。企画から製造、マーケティングに至るまで、全てを包括的にサポートするサービスや、特定のフェーズだけを支援するサービスもあります。

たとえば、縫製屋ドットネットのように、適切な縫製工場とブランドをマッチングさせるサービスは、初心者でも安心して立ち上げ準備を進められる手助けとなります。自分の弱点や課題を補ってくれるサービスを活用することで、スムーズに準備が進むでしょう。

アパレルの自社ブランド立ち上げに必要な準備と流れ

自社ブランドを立ち上げるためには、しっかりとした準備と明確な手順が必要です。以下に、その基本的な流れと必要な準備を解説します。

ブランドのコンセプトを決める

自社ブランドの立ち上げにおいて、最も重要なステップは「コンセプト」を決めることです。どんな商品を、どんなターゲット層に向けて、どのような想いを込めて展開するのかを明確にしましょう。コンセプトは、ブランドが成長する中で軸となるものです。今後のデザインやマーケティング活動がこのコンセプトに基づいて行われるため、慎重に時間をかけて設定することが重要です。

ブランド名とブランドロゴの決定

次に、ブランド名とロゴを決定します。ブランド名は、コンセプトを反映し、顧客に親しみやすいものにすると良いでしょう。英語や日本語など、さまざまな選択肢がありますが、イメージや響きがしっくりくるものを考えてください。

ブランド名が決まったら、それに合ったロゴも作成します。ロゴは商品のタグや広告に使われるため、ブランドの印象を左右する重要な要素です。デザイン会社やプロのデザイナーに依頼して、コンセプトに合ったロゴを制作しましょう。

費用準備

自社ブランドの立ち上げには資金が必要です。出店形態により必要な金額が大きく異なるため、事前に資金計画を立てておくことが重要です。立ち上げには主に以下の3つが考えらます。

実店舗の場合:テナントの賃料や設備・内装費・維持費など、多額の初期費用が必要です。店舗の立地も費用に影響を与えるため、総額1000万円前後を見込んでおくと良いでしょう。
ネットショップの場合:実店舗に比べて初期費用はかなり低く、主に決済の手数料やシステム利用料が発生する程度です。資金が少ない状態でもスタートできます。
ポップアップストアの場合:短期間の出店となるため、1日あたり5,000円~20,000円程度の費用がかかります。時期や場所により異なりますが、資金を抑えてテストマーケティングを行うことが可能です。

オリジナル商品の製造

自社の商品を製造する場合、主な手順は下記のようになります。

1.メインとなるイメージを作成

2.ディテールの作成

3.デザインの指示書の作成

4.生地、素材の選定

5.縫製仕様書の作成

6.パターンの作成

7.サンプルの作成

8.縫製工場に見積もりを提出

9.生産

初心者にとっては複雑な工程ですが、縫製ドットネットのようなサポートサービスを利用すれば、これらの作業をスムーズに進めることができます。デザインと発注数さえ決まっていれば、経験豊富な専門家がサポートしてくれるため、初めてのブランド立ち上げでも安心です。

洗濯表示ネーム(タグ)の取り付け

日本国内で衣類を販売する際には、「家庭用品品質表示法」に基づいて洗濯表示や素材名、注意事項、表示社名などを記載したタグ(洗濯表示ネーム)を取り付けることが義務付けられています。特にセレクトショップを開設する場合、海外から輸入した商品などには、適切なタグを取り付け忘れないよう注意が必要です。

プロモーションの実施

商品の準備が整ったら、次はプロモーションです。現代では、SNSやWeb広告が主な宣伝手段として活用されています。InstagramなどのSNSでは、商品を着用したコーディネートの提案や、インフルエンサーを起用して商品の魅力を広めることが効果的です。また、Web広告に出稿することで、ターゲット層に効率的にアプローチすることができます。

成功するためには、商品の魅力を最大限に伝えるプロモーション戦略を立て、適切な手段を採用して展開することが重要です。

アパレルの自社ブランドを立ち上げた時にやること

無事に自社のブランドの立ち上げを行ったら、税務署へ開業届の提出が不可欠です。

提出しなくても罰則があるわけではなりませんが、開業届を行うことで確定申告の際に青色申告を利用でき税金が安くなります。個人での開業は登記手続きは不要ですし、開業届は比較的簡単に作成できるため、立ち上げから1ヶ月以内を目安に行いましょう。

また、必須ではありませんが商標登録をしておくと安心です。

同じブランド名を他社に登録されてしまうと、それ以降せっかく自分で作ったブランド名を使えなくなってしまうためです。

もちろん逆も然りで、商標登録されているブランド名を使ってしまうと商標権に抵触しますので、事前にチェックし絶対に使わないように気を付けましょう。

アパレルの自社ブランドを立ち上げる時の注意点

それでは自社のアパレルブランドの立ち上げに際し、失敗しないために注意しておきたい点を説明します。

類似ブランドがないか調査する

ブランドを立ち上げる前に、類似のブランドや商品がないかをしっかりと調査することが非常に重要です。既存ブランドに似たデザインやコンセプトの商品を製造・販売してしまうと、売上が伸びないばかりか、訴訟やトラブルに巻き込まれるリスクがあります。特にデザインやロゴなどは慎重に確認し、必ずオリジナリティを持たせるようにしましょう。

商品ラインを広げすぎない

ブランド立ち上げ時は、あれもこれもと多くの商品を作りたい気持ちになるかもしれません。しかし、商品ラインを広げすぎると、結果的に少量の生産を繰り返すことになり、原価や製造コストが高くなる可能性があります。

最初のうちは、製造コストや在庫管理の面で負担を減らすために、例えばトップスだけ、ボトムスだけといったように、商品を絞って販売を開始するのがおすすめです。市場の反応を見て、軌道にのってから少しずつラインナップを拡充していく方が、安定した成長につながります。

アパレルの自社ブランドの立ち上げを成功させるポイント

アパレルブランドを成功させるためには、いくつかの重要な要素を押さえておく必要があります。ここでは、ブランド立ち上げにおいて特に重要なポイントを整理して説明します。

コンセプトとターゲットを明確にする

先でも述べましたが、ブランド立ち上げの第一歩は、明確なコンセプトを設定することです。ブランドのコンセプトがしっかりしていれば、その後の製品開発やマーケティング戦略がスムーズに進みます。コンセプトが不明確だと、ブランドの方向性がブレやすく、顧客にもブランドの魅力が伝わりにくくなります。

ターゲット設定には、ペルソナを活用しましょう。マーケティングでよく用いられる手法で、年齢、性別、職業、ライフスタイルなど具体的な顧客像を描き、その人に向けた商品やサービスを提供します。ターゲットが明確であればあるほど、商品のコンセプトやデザインが絞り込め、結果的に顧客に訴求しやすくなります。

市場リサーチとトレンドへの対応

アパレル業界は、トレンドの移り変わりが激しい業界です。流行や消費者ニーズを常にリサーチし、変化に対応できるようにすることが成功への鍵です。市場の動向を定期的に把握し、製品開発や販売戦略に反映させることが大切です。

ただし、トレンドを追いかけすぎるのではなく、ブランド独自の個性を保ちながら、市場ニーズを捉えた商品を販売することが重要です。独自のスタイルを打ち出しつつも、消費者が求めるものを提供するバランスが、ビジネスとしての成功につながります。

まとめ

以上、アパレルブランド立ち上げの流れや注意点についてご説明しました。アパレルの自社ブランド立ち上げには、事前にしっかりとした知識や経験を積んでおくことが成功のカギとなります。出店方法には実店舗、ネットショップ、ポップアップストアなどがあり、それぞれのメリット・デメリットを理解し、自身の目標や予算に適した方法を選ぶことが重要です。ブランドの成長に伴い、段階的に規模を拡大することでリスクを最小限に抑えることができます。

また、立ち上げには複雑な手順が多く、特に初心者には難しく感じる部分も少なくありません。そんな時には、縫製屋ドットネットのような専門サービスを利用して、スムーズに進めることが成功への近道です。

本サイトでは、アパレルブランド立ち上げに役立つさまざまな記事を掲載しています。ぜひ参考にしていただき、自社ブランドの成功に役立ててください。

「初めてのブランド立ち上げでどうしたらいいかわならない」などお悩みのことがございましたら、お気軽にご相談ください。最後までご覧いただきありがとうございました。

国内の縫製工場にはどんな特徴があるの?個人でも対応できる工場の探し方も紹介

近年はアパレルメーカーではなく個人の方、アパレル生産に未経験の方が自身のオリジナルブランドを立ち上げたり、アパレル製品を作りたいといって縫製工場を探されている方が増えています。

特に日本は多様なデザインのファッションを楽しみ、服やアイテムで個性を出したいという人が多い国。更に最近はSNSが普及し誰でも発信者になれる時代になったため、インフルエンサーがオリジナルブランドを立ち上げるケースも非常に多くあります。

一方で未経験者や小ロットでの生産を希望する人にとって、受注を引き受けてくれる縫製工場を自分で見つけるのは少し苦労するかも知れません。

コストを抑えるために海外の工場へ依頼するケースも増えている今、個人で国内の縫製工場に依頼することは出来るのか、そしてそうするメリットはあるのでしょうか?

そこで今回の記事では、日本国内の縫製工場の現状と特徴、強み、そして未経験や個人でも対応可能な縫製工場の見つけ方について解説します。

日本国内のアパレル縫製工場の現状とこれから

残念ながら日本の繊維産業や縫製業界の衰退は進んでおり、規模を縮小したり廃業、倒産する縫製工場が年々増えている状況です。

更に深刻なのは従業員の高齢化で、縫製にたずさわる日本人の数も減り、多数の工場では新たな人材を確保するために外国人の技能実習生を受け入れています。

高級ブランドには日本製にこだわりを持ち、国内に縫製工場を持つ会社もあります。

しかしそうではない多くの縫製工場が生き残るためには、大手メーカーのOEM生産を行ったり、オンラインショップ向けに商品を供給したり、自分たちのファクトリーブランドを作って直販するといった手段をとる必要があるでしょう。

日本国内の縫製工場の特徴と強み

日本のアパレル生産は、海外の工場と比べ細かく仕事を分業化しているという特徴があります。

その中で縫製工場は「縫製をし製品にする」という役割を担っています。

具体的には、生地を裁断し、縫製をしてアイロンで仕上げ、検品を行って出荷するという工程になります。

工場によって所有しているミシンの種類が異なるため、企画する全ての商品に対応できるわけではありません。希望の縫い方や編み方に対応できる工場であるかどうかを確認し、内容によっては複数の工場を連携させる必要があります。

国内の縫製工場の強みとしては、コミュニケーションがとりやすく細かな要望やニュアンスを理解し、柔軟な対応をしてくれること、高度な技術を持っている職人が多いため高品質な製品を生産できること、納期が短いこと、生産した製品の知財権を保護しやすいこと等があります。

個人や未経験でも歓迎してくれる国内縫製工場の探し方

縫製工場は経験豊富で大量生産する場合でないと依頼しにくいといったイメージはありませんか?

個人で洋服を作りたいけれど、アパレル生産に関する知識も経験も少なく、縫製工場を見つけるために何をしたら良いのか、どう探したら良いのか分からないという方もいらっしゃるでしょう。

そこで未経験の方や小ロットの生産、サンプル縫製でも対応が可能な縫製工場が集まる「縫製屋ドットネット」を活用してみませんか?

縫製屋ドットネットではアパレル生産を希望する方と国内の縫製工場とをマッチングし、ブランドの立ち上げをサポートしています。

十分な情報が無い人を支援するサービスですから、デザインと大まかな発注数が決まっていれば大丈夫。

パタンナーが型紙の作成を行い、ノウハウのある工場がデザイン画からきちんとした製品に仕上げますので安心してご依頼ください。

縫製工場によるブランド「ファクトリーブランド」とは?メリット、デメリットを解説します

ファッションが好きな人であれば「ファクトリーブランド」という言葉を聞いた事があるかと思います。

日本語にすると「工場のブランド」ということになりますが、一体どういうブランドなのでしょうか。

今回の記事では、縫製工場によるこの「ファクトリーブランド」について解説してまいりたいと思います。

最後までご覧いただき、よりファッションや縫製工場について知るための参考にしていただければと思います。

縫製工場のブランド「ファクトリーブランド」とは

一般的にファッションブランドの多くは自社で名を付けたブランドで企画したものを外部の縫製工場に委託し、商品を制作しています。

一方で「ファクトリーブランド」とは、縫製工場が自らデザイン、企画をしたオリジナルを制作し、それに自分たちで名を付けて展開しているブランドです。

最近は有名なブランドから委託を受けたことのある工場が自らブランドを立ち上げ、その経験と実績も売りとなって人気を博す事例もあり、ファクトリーブランドに注目が集まるようになりました。

実際にファクトリーブランドで既に世の中に広く展開されメジャーとなっているブランドもいくつかあり、それが縫製工場発のブランドだとは気付いていない、知らない消費者が多くいるでしょう。

縫製工場のブランド「ファクトリーブランド」のメリット

縫製工場が立ち上げるブランドのメリットとしてまず挙げられるのは「クオリティの高さ」でしょう。

元々縫製工場というのは服やファッションアイテムを作ることが専門ですから、縫製はもちろん、生地や素材に関する知識や制作の技術が非常に優れているわけなんですね。

そしてもう一つは、その品質の高さに対して価格がリーズナブルであること。

ファクトリーブランドは一般的なアパレル企業が必要とする外注にかかる手間、時間、費用を削減できるため、その分価格を下げることが可能です。

高級なブランドを生産してきた縫製工場は、同じ品質の製品をおよそ半額で販売しているケースが多く、ブランドのネームバリューにこだわりがなく品質を重視する人にとっては非常にお買い得であると言えます。

縫製工場のブランド「ファクトリーブランド」のデメリット

一方で縫製工場発のブランドの弱点として考えられるものとしては、デザイナーのデザイン力でしょうか。

メリットで挙げたように縫製工場は洋服作りが専門ですから、デザインに関する知識や経験は一般的なファッションブランドのメーカーよりも乏しい傾向にあり、シンプルなデザインの洋服が多く見られます。

しかしシンプルなデザインであればあるほど素材の良さや縫製の技術力が目立ちます。トレンドを追いかけず質の高い定番商品を求めているお客様にとって奇抜なデザイン性の有無は問題にならず、むしろブランドの売りとして捉えられるでしょう。

また、縫製工場はビジネスとしてマーケットに売り込むような仕事は本来あまり必要がないため、ブランドを立ち上げてもそういったノウハウを持っていないと世の中に拡散していく方法が分からず集客に苦戦してしまうこともあります。

ただ、今はSNSがマーケットの主流であり、手軽にInstagramやX等を活用して自社のブランドを広めることが可能です。実際に多くのファクトリーブランドがSNSで情報を発信し、販売サイトやブランドのホームページへと流入しています。

まとめ

以上で紹介してきたように、縫製工場が立ち上げるブランド「ファクトリーブランド」は高品質であるにも関わらずリーズナブルな価格に魅力があり、誰もが知っているブランドを持つことよりも「知る人ぞ知るブランド」を持つことに価値やこだわりを感じる人にとっては自分のお気に入りのファクトリーブランドを見つけるという楽しみもあるでしょう。

縫製屋ドットネットでは、世界のファッション業界からも一目置かれている日本の高い縫製技術を持った縫製工場と、アパレルブランドを立ち上げたいという個人、法人のお客様とをつなげるお手伝いを行っています。

初めてのブランド立ち上げで不安を感じている方でも小ロットから依頼が可能で安心して制作、製造が進められるよう対応できる工場がたくさんありますので、興味のある方はお気軽にお問合せいただき、一緒に夢を実現させましょう!

個人向けの縫製工場の探し方

「新しいブランドを立ち上げようと思っている。」「これから個人で活動を始めようと思っている。」

このように個人でアパレル業界の仕事をスタートさせようとしている人は多くいらっしゃいますが、その中には

「どこの縫製工場を選んだら良いのか分からない」「初心者で個人の自分を受け入れてくれる工場はあるの?」

といった不安を抱えている人は少なくないでしょう。

そこで今回の記事では、個人向けの縫製工場の探し方、選び方について解説してまいります。

どうぞ最後までご覧いただき、参考にしていただければと思います。

個人での縫製工場の探し方

作りたいアイテムで探す

縫製工場とひと言で言っても、工場によって得意な縫製、不得意な縫製、使用しているミシンの種類によって縫うことが出来るアイテム、出来ないアイテム、取扱い可能な生地、NGな生地等々・・・まちまちです。

そのため、まずは自分が作ろう・作りたいと思っているアイテムは何なのか(コート、パンツ、スーツ、カットソー、子ども服等)というところから縫製工場を探していきましょう。

縫製工場のこれまで制作した実績を見てどんなものを生産しているのか、得意としているのかを調べて判断します。

中にはすべての縫製が可能、という工場が見つかることもあります。

最低ロット数で探す

ほとんどの縫製工場には最低ロットが決められています。

しかし個人で活動する場合、量産せず少ない枚数で生産したいというケースが多いかと思います。

そこで縫製工場を探す時はそれぞれの最低ロット数を確認し、小ロットでの生産が可能な縫製工場を探してみましょう。

中には小ロット生産を売りにしている工場もありますので要チェックです。

初心者歓迎から探す

初心者で個人の方が縫製工場を選ぶとなると、縫製やブランド、生産管理等の知識が必要となる場面にたくさんぶつかるでしょう。

一般的な縫製工場というのはプロや法人向けの工場が多いため、初心者向けのサポートは行っておらず断られてしまうというケースも少なくありません。

しかし、上記で紹介した小ロット生産を受け入れている工場などは個人の方や初心者を歓迎している可能性が高いです。

まずは経験を積むためにも、数は少ないですが初心者でも丁寧に対応してくれる縫製工場を探すことをおすすめします。

個人・初心者でも受け入れてくれる縫製工場の特徴

勇気を出して縫製工場に直接問合せや電話をしたのに、冷たく断られてしまうと落ち込んでしまいますよね。

個人や初心者でも受け入れてくれる縫製工場にはいくつかの特徴が見られます。

こだわりや強い希望により依頼したい縫製工場を心に決めている、という場合以外であれば以下の特徴を持つ工場に問合せをしてみてはいかがでしょうか。

1.サンプル、小ロットの生産が可能

2.受注生産が可能

3.個人の製作実績あり

4.ブランドの立ち上げ実績あり

5.「個人・初心者歓迎」とホームページやSNSに記載あり

以上のような特徴のある工場をいくつかピックアップし、その中から自分の理想を商品として形にすることが出来るかどうか問合せ、質問をしていきましょう。

個人で縫製工場を見つけることが難しい方におすすめのサービス

個人で縫製工場を探している方は以上を踏まえて工場を探していくことになりますが、自分で探してみてもなかなか条件に合った向上が見つからない、とお困りのお客様もたくさんいらっしゃるかと思います。

そんな方には、縫製屋ドットネットのマッチングサービスの利用を強くおすすめします。

縫製屋ドットネットは、個人でファッションの起業を考えている方や、ブランドの立ち上げに関する知識や情報が少ない方を支援するためのサービスを提供しています。

初心者や個人の方でも受け入れOKで実績の豊富な会社が多数参加していますので、お客様の希望に合った縫製工場を紹介することが可能です。

企画やデザイン、生地がある程度決まっていれば、標準体型のデータからパタンナーがパターンを作成してくれるので安心です。

ぜひ高い品質を誇る日本の縫製技術、職人の技であなたの夢を実現するお手伝いをさせてください。

ご相談は無料です。気になる料金も含め、お気軽にお問合せいただければ幸いです。

日本の縫製工場の魅力とは?

日本の縫製工場の現状

今、日本の縫製工場は縮小や廃業、倒産に追い込まれている工場が多く、今後ますます増加すると見られています。

特に50人以上の大規模な縫製工場というのは、国内にはほとんど残っていない状況です。

その原因としてコロナウイルスの流行を境に世の中の価値観や経済状況が大きく変化し、人々がお金を使わなくなったことも影響しています。

海外の安い縫製工場を製造の拠点としたファストファッションが流行し、安くてもある程度品質の良い洋服が買えるようになったこと。フリマアプリが消費者にとって身近になり、店舗で新品を商品を購入する人が減ったこと等、洋服やファッションアイテムに対し低コストを求めるようになりました。

そのため日本の縫製工場への受注は減少し、当然工場の賃金も下がります。

低賃金であるため若い人が集まらず、従業員が高齢化。そして日本人の新しい人材が確保できないため外国人の技能実習生に頼っている状態となる等、維持していくことが難しくなっているのです。

日本の縫製工場5つの魅力

ただ一方で、多くの低コストを求める人たちとは逆に、より高級志向を高めている人たちもいます。

「量より質に重きを置き、流行に左右されず長く使える物を。」

そこで次に、日本の縫製工場の魅力を紹介してまいります。

縫製技術の高さ

日本の縫製工場の魅力といえば、やはり世界でも群を抜いてレベルの高い縫製技術でしょう。

高齢化したとはいえ、日本の縫製工場にはまだまだ高い技術を持った縫製士の方がたくさんいらっしゃいます。

縫製工場は機械化が進みましたが、品質の高い製品は職人による手仕事での仕上げや調整を行っているため、その細かく丁寧な質の高さが世界でも評価されているのです。

また、数は少なくとも業界に入った若者にその技術を継承し、更に若者ならではの発想で新しい時代に沿ったものづくり、環境づくりといったものに取り組んでおり、より高品質な製品を生産することを可能としています。

きめ細やかな対応

まず、日本の縫製工場ですから当然日本語でコミュニケーションをすることが可能です。

海外の縫製工場に依頼をしたことがある方にとって、これがどれだけ重要なことか痛感されているのではないでしょうか。

細かな指示や変更、要望等も正確に情報を伝えることが出来ることは、良い製品を完成させることにつながります。

製造を進める中で、デザインやカラー、サイズ、プリント、パーツ、生地など様々な変更点が出てくることがありますが、コミュニケーションが上手く取れないとその度に進行がストップし、各方面に負荷がかかってしまいますよね。

他にも、日本の縫製工場では小ロットの生産に対応できる設備や技術を持っている工場が多く、必要に応じてカスタマイズ出来る点も大きなメリットと言えます。

納期の早さ

日本の縫製工場に依頼すると、海外の縫製工場と比べて短い納期で納品することが可能となります。

海外に発注をした場合、縫製が早く完了しても日本までの輸送にどうしても時間がかかってしまいますし、もし納品された製品に不具合や問題が見つかった際、更に時間がかかることになりますしクレームに発展する恐れもあるでしょう。

質の高い製品を早く納品することで、結果的に海外よりも全体のコストが抑えられることもあるのです。

知的財産の保護

日本では特許法、商標法、意匠法など知的財産権に関する法律が整備されています。

そして日本で生産された商品はこれらの法律が適用されます。

自分のブランド、会社のブランドの価値や信頼性、デザイン、技術などを守りたければ、これらの法律を容易に活用できる日本での製造がやはりおすすめです。

地域への貢献

日本の縫製工場は都心部よりも地方に多く存在しています。

地方では仕事が少なく若い人が都心へ流出してしまうといったことが起こっているため、縫製工場が元気になれば新たな雇用を生み出し、地域の活性化にもつながる可能性があります。

まとめ

以上のように、日本の縫製工場を取り巻く現状は厳しい状況ではあるものの、世界に誇る日本の高い技術を求める人たちもいます。

また、自分のブランドを作りたいと服作りに夢を抱く若者もたくさんいます。

そんな縫製工場とアパレル業界を目指す人、会社をつなぐため、縫製屋ドットネットはマッチングサービスを提供しています。

日本から素晴らしい製品を作り出すため、一緒に挑戦しませんか?

相談、問合せは無料です。お気軽にご連絡をお待ちしております。

縫製工場のマッチングサービスのメリット・デメリットは?個人や初心者でも利用できるの?

「多くの縫製工場の中からどの会社を選べば良いのか分からない。」「そもそもどのように依頼をすれば良いの?」「アパレルが初めてで不安。」

アパレルブランドの立ち上げを検討している人や自分がデザインした服を縫ってくれる工場を探している方の中には、縫製工場選びに迷われている方も多いかと思います。

そこでおすすめなのが、縫製工場のマッチングサービスの利用です。

今回の記事では、縫製工場のマッチングのメリット・デメリット、日本のアパレル産業の現状などを中心に解説してまいります。

どうぞ最後までご覧ください。

縫製工場のマッチングサービスを利用するメリットは?

近年、縫製工場とアパレルメーカーをマッチングするサービスが増えています。

自分たちの生産設備を持たないアパレルメーカーと、営業力のない縫製工場に向け、所謂「仲介」を行って双方をつなぐ役割があるわけですが、縫製工場とのマッチングサービスを利用することでどのようなメリットがあるのでしょうか?

アパレル企業と縫製工場、それぞれの視点から見たメリットを以下に紹介していきましょう。

アパレル企業のメリット

縫製工場を探しているアパレル企業にとってまず大きなメリットは、細かな条件に合う工場を自分たちの手や足で探し出し選ぶという手間や時間をかけなくても良いという点でしょう。

また、条件に合った工場を見つけても、自分たちの考えたアイディアを理想の形にするためには縫製工場と信頼関係を作り、しっかりコミュニケーションをとっていかなければなりませんが、特にアパレルの初心者で実績がない場合はどのように依頼し進めていけば良いのか分からず、受け入れてもらえないケースもあります。

そこでマッチングサービスを利用すれば、そのような不安を持たずに依頼をすることが可能です。

更にはお願いする縫製工場が決まって製造が進む中で、進捗やスケジュールに関して工場に直接確認しなくても、マッチングサービス会社に間に入ってもらって情報共有することができる場合があるので、直接のやりとりよりもスムーズに進められるケースも少なくありません。

縫製工場のメリット

縫製工場にとってのメリットとしてまずあげられるのは、職人ばかりで営業を担当できる者がいない、そもそも営業活動が苦手、等といったよくあるケースでも新規の仕事をとることが可能である点。

そしてマッチングサービスに登録することで同じブランドばかりでなくさまざまな商品の生産に携われるチャンスがあるため、技術を磨き仕事の幅を広げられるといったメリットもあります。

縫製工場のマッチングサービスを利用するデメリットは?

それでは次に、縫製工場とアパレル企業を結びつけるマッチングサービスを利用することで考えられるデメリットについてもしっかり紹介していきたいと思います。

メリットとデメリットの両方を意識した上で上手く活用していただければと思います。

仲介手数料が発生する

縫製工場とのマッチングを提供している会社の多くは、利用にあたり仲介手数料を支払う必要が出てきます。縫製工場、アパレル企業、それぞれが規定で決められた料金を支払わなくてはなりません。

自分たちで探す労力や時間と比較して検討することをおすすめしますが、特にアパレル企業側としては多少お金をかけてでも希望にマッチした工場をいち早く見つけ、効率良く商品化を行いビジネスを進めていくためには必要な経費であると考えているようです。

継続受注、専属契約の保証がない

縫製工場としては、条件に合うアパレル企業がないとなかなか仕事を受注できないという点もデメリットとして挙げられます。

その場合はマッチングサービスに登録しつつ、他の集客の手法も並行して行わなければならないでしょう。

他には、継続して発注および生産できるかどうかが分からないという点です。

マッチングサービスでは専属での契約や長期間の継続を保証できるわけではないので、希望がある場合にはマッチングサービス会社へしっかり相談しましょう。

日本のアパレル産業の現状と課題

今やアパレルの縫製の発注は中国など海外にある縫製工場へと流れています。

また、アパレル産業は店頭で販売されるまでの間に多くの業者が入り中抜きされるシステムとなっているため、縫製工場が得られる単価は非常に安い現状にあります。

2023年には円安の影響で海外で生産するメリットは低くなっているものの、そもそも海外の低価格を売りにしたブランドが台頭し、日本のインフルエンサーや動画クリエイターたちが海外メーカーの洋服やファッションアイテムをこぞって紹介している状況です。

日本の縫製工場が生き残るためには、このような世界を相手に簡単ではないさまざまな問題に対処しなければならないのです。

縫製屋ドットネットはアパレル初心者の方でも丁寧にサポートします!

そんな中、縫製屋ドットネットは日本が誇る丁寧な縫製による高品質なものづくりを守るため、国内に工場を持っている縫製工場が集まり、さまざまな素材や生地、サンプルの縫製、小ロットでの製造に対応しています。

オリジナルのブランドを立ち上げたいという方、縫製工場に依頼するために何をすれば良いのか分からないと不安を抱えている方のサポートも行います。

細かな情報はわからなくても、デザインとおおまかな発注数さえ決まっていれば、型紙の作成やデザイン画から洋服を作ることができる工場がございます。必要な提案を適宜させてただきながら丁寧に支援しますのでご安心ください。

もちろん法人だけでなく個人の方も歓迎しています。

相談、お問合せは無料です。ぜひお気軽にご連絡くださいませ。

【アパレルとSDGs】業界が抱える問題と取り組み事例

現在、日本を含む世界中でSDGsに基づいた行動が推奨されています。その中でもアパレル業界は、数年前から現在に至るまで多くの問題が取りざたされており、SDGsへの取り組みがますます注目を集めています。

そこで今回の記事では、SDGsの概要からアパレル業界が抱える問題点、そして業界が取り組むべきSDGsに向けた目標について詳しく解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。

SDGsとは何か

今や多くの人々に浸透しつつあるSDGsですが、その基本的な概要を紹介します。SDGsは「持続可能な開発目標」を意味し、2001年に制定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、2030年までに持続可能でより良い世界を目指すための国際目標として、2015年に国連サミットで採択されました。

SDGsは、17のゴールと169のターゲットから構成され、「地球上の誰一人取り残さない」という誓いのもと、発展途上国だけでなく先進国も含め、全ての国々が取り組むものです。

<SDGsの17の目標>

1.貧困をなくそう

2.飢餓をゼロに

3.全ての人に健康と福祉を

4.質の良い教育をみんなに

5.ジェンダーの平等を実現しよう

6.安全な水とトイレを世界中に

7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに

8.働きがいも経済成長も

9.産業と技術革新の基盤をつくろう

10.人や国の不平等をなくそう

11.住み続けられるまちづくりを

12.つくる責任つかう責任

13.気候変動に具体的な対策を

14.海の豊かさを守ろう

15.陸の豊かさも守ろう

16.平和と公平をすべてのひとに

17.パートナーシップで目標を達成しよう

アパレル業界が抱える問題

アパレル業界、特に「ファストファッション」と呼ばれる業態は、SDGsで掲げられているいくつかの目標に対して深刻な問題を抱えています。ファストファッションは、日本だけでなく世界中で高い人気を誇り、多くのブランドが世界に展開しています。代表的なブランドは以下の通りです。

 

<ファストファッションブランド一覧>

ユニクロ(日本)

GU(日本)

しまむら(日本)

無印良品(日本)

H&M(スウェーデン)

ZARA(スペイン)

GAP(アメリカ)

SHEIN(中国)

これらのブランドは誰もが知っており、非常に身近で、多くの人が一着は持っているブランドでしょう。特に最近、YouTubeなどのSNSで注目を集めているSHEINは売上が急増し、2022年にはトップクラスのブランドに成長しました。

しかし、ファストファッションには大きく分けて2つの問題、すなわち「環境問題」と「労働問題」が存在します。

 

環境問題

服 廃棄

アパレル業界は繊維産業であり、その多くがポリエステルやレーヨンといった合成繊維、つまりプラスチックを原料としています。私たちが普段着ている衣料品のほとんどは、石油を基にして作られています。ペットボトルのリサイクルや、レジ袋の有料化、プラスチック製ストローの廃止などからもわかるように、プラスチックは海洋汚染や地球温暖化に大きな影響を与えており、さまざまな業界でその削減が進められています。

一見、プラスチック製品には見えない洋服も、製造や染色の過程で有害な化学物質が放出されたり、家庭で洗濯するだけでマイクロファイバーやマイクロプラスチックが海に流出しています。また、合成繊維の製造工程では、大量の化学薬品や農薬、有害物質が使用されており、これが大気汚染の原因にもなっています。アパレル業界から排出される温室効果ガスの量は、年間12億トンのCO2に相当します。

さらに、ファストファッションは安価なため、消費者は簡単に購入し、簡単に手放してしまう傾向があります。断捨離ブームの影響もあり、環境省の調査によれば、日本では一年間に一人当たり約12枚の衣服が捨てられているという結果が出ています。捨てられた衣服のほとんどは焼却されるか埋め立てられ、その量は年間で約48万トンに達します。アメリカでは、年間1150万トンが廃棄されています。

このような環境問題は、合成繊維だけでなく、天然繊維でも発生します。たとえば、綿花(コットン)の生育には大量の水と殺虫剤が必要であり、羊毛を取るための放牧も土壌や水質の汚染につながり、生物の多様性に悪影響を及ぼします。天然繊維だから環境に優しいとは限らないのです。

「簡単に買って、簡単に捨てる」という消費行動が、私たちの地球環境に悪影響を与えていることを理解する必要があります。

 

労働問題

ファストファッションをお持ちの方は、商品のタグを確認してみてください。ほとんどがアジアで製造されていることに気付くでしょう。特にバングラデシュで製造された商品が多いことがわかると思います。アジアでの製造が多い理由は、低コストで大量生産が可能だからです。

しかし、アパレル製造に従事するアジアの労働者の多くは、低賃金で働いています。中には最低賃金すら支払われず、残業代も支給されないケースも少なくありません。そのうえ、長時間労働を強いられ、児童労働や強制労働といった人権侵害も深刻な問題となっています。さらに、労働者が働く工場の安全性や衛生環境も劣悪なことが多く、事故が発生して労働災害や健康被害を受けることもあります。

発展途上国の労働者を搾取するような労働条件は、早急に改善・対処されるべきです。しかし、このような問題が報じられているにもかかわらず、ファストファッションの売上は年々増加しています。

 

アパレル業界のSDGsに対する取り組み

アパレル業界は、これまでに挙げた問題に対応するため、SDGsに基づいた取り組みを進めるブランドが増えてきています。この取り組みは、「リデュース(削減)」「リユース(再利用)」「リサイクル(再資源化)」の頭文字を取った「3Rとして知られています。以下、それぞれの取り組みについて事例とともに紹介します。

 

リデュース:削減

リデュースは、無駄な資源の消費や排出されるごみを減らす取り組みです。アパレル業界においては、服を購入する際に、似たようなアイテムをすでに持っていないか確認すること、流行に左右されず、長期間にわたって着用できるものを選ぶこと、正しい手入れ方法を知って大切に着ること、そして労働環境の改善を行うことで、環境への負担を減らしていきます。

 

リユース:再利用

リユースは、まだ使用できるのに廃棄される服を再利用する取り組みです。リサイクルショップや古着屋、フリマアプリを活用することで、服を捨てるのではなく再利用することを推進しています。また、企業も消費者と同様に、廃棄される予定だった在庫品を必要とする人に提供し、再循環させる取り組みを進めています。

 

リサイクル:再資源化

リサイクルは、不要となった服を生地として再利用し、別の製品に作り替える取り組みです。アパレル業界では、不要な衣料を他のデザインの服やバッグ、タオルなどにリサイクルする活動が行われています。また、リサイクル可能な繊維を使った製品開発も進んでおり、不要になった服はリサイクルボックスで回収されます。先に紹介したような大手ブランドでは、店舗にリサイクルボックスが設置されていることもありますが、アパレル業界全体のリサイクル率は、他の業界と比較するとまだ低いのが現状です。

 

EUで未使用繊維製品の廃棄禁止へ

ファストファッションなどでは、低価格で大量に生産されることから、未使用のまま廃棄される製品が多く存在します。この問題に対応するため、EUでは未使用の繊維製品の廃棄を禁止する措置が導入され、大企業から中規模企業へと順次適用が進められています。

この動きは、遅かれ早かれ日本にも影響を及ぼすことが予想され、繊維製品の生産量が減少する可能性があります。特に東南アジアの縫製工場では、発注が大幅に減少することが懸念されています。企業は、この変化にどのように対応するかを早急に検討する必要があります。

アパレル業界の動きとしては、東南アジアへの発注を抑え、実際の販売状況を見ながら追加の生産を行うという、新たなサプライチェーンの構築が進む可能性があります。国内の縫製工場にリードタイムの短い追加発注を行うことで、柔軟な生産体制を整えることが求められるでしょう。

また、廃棄ロスが減少することで、一定の原価上昇が容認される可能性があり、加工賃の上昇も期待できると考えられます。

 

アパレル業界が提案する新しい考え方

近年、「サステナブルファッション」という言葉をよく耳にするようになりました。これは、服の生産から販売、消費に至るまでの一連のプロセスにおいて、環境や社会に配慮した取り組みを行うことを指します。例えば、環境負荷を軽減するためにオーガニックコットンを素材として使用したり、長期的な雇用を基盤とした生産体制で作られた衣類を製作することが含まれます。

また、「エシカルファッション」という、フェアトレードな衣類を選び、倫理的な消費を促す考え方や、「スローファッション」と呼ばれる、1着を長く大切に着続けるスタイルも注目を集めています。これらの新しいファッションの提案は、SDGsの目標達成に向けたアパレル業界の取り組みとして、今後さらに広がっていくことでしょう。

まとめ

このように、SDGsを基盤に、世界は地球環境の改善や人々が安全かつ幸福に生きられる社会を目指し、それぞれの課題に取り組んでいます。アパレル業界においては、環境と労働に関する深刻な問題が近年、世界的な注目を集めています。私たち消費者が低価格の商品を大量に消費することも、こうした問題の一因となっていることが指摘されています。

問題を解決するためには、企業だけに責任を押し付けるのではなく、社会全体が一体となって取り組むことが求められています。特に、新たにアパレルブランドを立ち上げようと考えている方にとっては、SDGsに理解があり、持続可能な方法で対応してくれる工場を選ぶことが重要です。

縫製屋ドットネットでは、ものづくりに携わる皆さまの幸せを守るため、信頼できる工場選びをサポートしております。ぜひ、お気軽にご相談・お問い合わせいただければと思います。

株式会社Yoshioka inc.

当社は天然素材を使用したシンプルなデザインの中で、ディテール・素材・加工方法にこだわったお取引先様が多いです。
着る人の個性を尊重したナチュラル・フェミニン・モードをミックスした、女性の体型を考慮したパターンを追及し、着易さとデザイン性に特化したナチュラルテイストとモードテイストをミックスした縫製を得意としております。