アパレルブランドの作り方 知っておきたい知識と手順

「アパレルブランドの作り方が知りたい」
そんな思いを持っている方はいらっしゃいますか?
ファッションが好きで自分のブランドを立ち上げ、オリジナルの洋服やアイテムを販売したいけれど、アパレル業界を未経験だったり、初心者でしかも個人である場合、何から始めたら良いのか分からなかったり、成功できるのか不安という人も少なくないでしょう。
そこで今回の記事では、アパレルブランドの作り方として必要な準備や費用、立ち上げの流れやポイントについて解説します。
ぜひ最後までご覧いただき、アパレルブランド立ち上げの参考にしていただければと思います。

アパレルブランドの作り方1.まずはスキルを身につけよう

アパレルブランドの立ち上げには特別な資格の取得は必要ありません。
未経験でも「とにかくファッションが好き」という気持ちだけでスタートする方は実際に多いのです。
しかし、よりスムーズにブランドを立ち上げたい、しっかりと準備してビジネスを進めていきたいという場合、アパレルの知識や経営、販売、マーケティングに関するスキルがあることは大いに役立ちます。
具体的にはアルバイトでも正社員でも、販売でも企画、製造でも何かしらアパレル業界に携わり働いた経験や、服飾の専門学校に通ってファッション関係の知識や仕組みについて身に着ける等。もしできれば全く何も分からない状態で始めるよりも、これらの経験を積んである程度のスキルを身に着けてから始めることをおすすめします。

アパレルブランドの作り方2.メリットとデメリットを知る

アパレルブランドを立ち上げる、と簡単に言っても、そこにはどのようなメリットやデメリットがあるかご存知ですか?
以下に、主なメリットとデメリットを紹介します。事前に両方を知った上で始めることでモチベーションになったり、デメリットに対しては前もって対策を取れることもありますのでぜひチェックして下さい。

自分でアパレルブランドを作るメリット

アパレルブランドを立ち上げるメリットは、まず第一に自分が好きなファッションを仕事にできるという点です。
仕事ですから大変なことや苦労することはありますが、好きなことや自分の夢の実現のためなら一層頑張る力が沸いてくるでしょう。
また、衣料品を仕入れて販売するのとは違い、ほかの店では販売されないオリジナルの製品を販売することが可能です。
仕入れた商品の場合は同じ商品を取り扱う競合が多かれ少なかれ存在しているということ。
例えばもし他の店の方が安く販売していたら比較されて自分の店で売れにくくなったり、価格を下げて儲けが少なくなってしまう等の問題が発生します。
しかしオリジナル商品ではそのような心配はなく、需要の高さを見て販売価格を調整することができます。
ちなみに必須ではありませんが、個人事業主として開業届を提出することで青色申告が可能となるためおすすめです。

自分でアパレルブランドを作るデメリット

次にデメリットとして考えられることは何でしょうか。
ブランドを立ち上げるということは、つまり「起業」をするということになります。
起業をすると特に開業した初期のうちは収入が不安定になったり、一人で決めなくてはならないプレッシャーや孤独感に苛まれたり、資金繰りに苦労することがあります。
誰でも最初は無名の状態からスタートするわけですから、集客のためにWeb広告やSNSを通して宣伝を行う等の工夫が必要であり、その効果が売上に現れるまでにはある程度の時間がかかるでしょう。
すぐに資金が底をついて事業を継続できなければ、せっかくブランドを立ち上げても失敗に終わってしまいます。
そうならないためには十分な資金を準備しておくことも重要になります。

アパレルブランドの作り方3.販売する方法を選ぶ

アパレルブランドを立ち上げたら、実際に商品をどのように販売していくのかということも考える必要があります。
主な販売方法3つを紹介しますので、それぞれの特徴を確認し自分に合った方法を選びましょう。

実店舗

まずは実店舗を構えて販売する方法です。
店舗があることでいつでもお客様に直接商品を手に取ってもらい、消費者の反応を見ることができることはメリットです。
しかし物件探しや契約、毎月の家賃など初期費用は高額になり手間もかかります。
初めてアパレルブランドを立ち上げる人にはリスクの高い方法とも言えます。

ネットショップ(ECショップ)

最近は実店舗を構えることなくオンラインのみで販売するアパレルブランドが増えています。
コストを抑え、家賃も不要なので低いリスクで始めることが可能です。
自分のショップを開設にあたり月額費用がかかるサービスもあれば、月額は無料で商品が売れた時だけ手数料が発生するプランを持つサービスもあります。
また、ネットショップは法人はもちろん個人であっても「特定商取引法」という法律によって運営者の住所や電話番号といった情報を表示することが義務付けられています。
もしそれらを公開したくない場合は、対応しているサービスを選ぶようにしましょう。

フリマ、ポップアップストア

いきなり自分の店を作るには不安がある方やまずはチャレンジしたい人には、さまざまなデパートやショッピングセンターのイベントスペースで募集しているポップアップショップに出店してみることもおすすめです。
フリーマーケットもネットで検索すると全国各地で開催予定の情報がたくさん出てきますので参加条件をよく確認し応募してみましょう。

アパレルブランドの作り方4.資金に不安がある場合に利用できるサービス

アパレルブランドを立ち上げたいと思っても、商品の制作や仕入、店舗など希望を実現するには資金が足りないという人も多いでしょう。
そんな時は下記の方法を試してみてはいかがでしょうか?

クラウドファンディング

最近はクラウドファンディングを利用して資金を集める人が非常に増えています。
アパレルブランドの立ち上げでクラウドファンディングを利用した場合、立ち上げ前にブランドについて多くの人に知ってもらうプロモーションをすることができ、ブランドのコンセプトや立ち上げの理由に対して共感を得ることができればお金の面でリスクを抑え必要な資金を調達することができます。
また、ファンを獲得できることで集客する手間が省けるという点も魅力でしょう。
そのために、まずはみんなに見てもらえる、理解してもらえるようブランドについて明確化したプロジェクトページ作りを徹底して行うことが必須です。

支援サービス

起業に対して国や自治体が補助金などを出す制度を設けていたり、アパレルブランドの立ち上げに関連するさまざまなサポートを提供している企業もあります。
分からないこと、不安なことを相談できる個別相談を実施しているところもありますので、一人で不安を抱えるよりも安心して進められるよう一度利用してみると良いでしょう。
縫製屋ドットネットでは、初心者の方がつまづきやすい日本国内の縫製工場とのマッチングを行い、アパレルブランドの立ち上げのサポートを提供していますので、ぜひご活用ください。

アパレルブランドの作り方5.手順

上記のようにどの形態で販売するかが決定したら、次はいよいよ具体的な立ち上げの準備を開始します。
順を追って説明していきます。

1.ブランドのコンセプトを決める

まずブランドの立ち上げに最も大切な「コンセプト」を決めます。
コンセプト決めに役立つのはペルソナの設定、つまりどんな人に向け服やアイテムを販売するのか、ターゲット層の詳細を明確にすることです。
例えば「20代半ば、都会で働くキャリアウーマンの女性」といったように、年齢、性別、職業、趣味、住んでるところ、収入など、より細かく具体的に設定していきます。
そうすることで服のデザインや価格帯を決める指針になりますし、今後ブランドを展開していく上でも大切な根幹となりますのでしっかり時間をかけて検討し決めましょう。
そしてターゲットのニーズに合った商品を制作、販売しましょう。

2.ブランド名を決める

ブランドの名前はコンセプトに沿ったもの、イメージできるものがよいでしょう。
コンセプトで思い浮かぶキーワードを挙げ、組み合わせや英語、フランス語、日本語などで記載してみたりアイデアをたくさん出していきます。
候補が出たら他に同じ名前や類似している名前ののブランドやサービスがないかを必ず調べましょう。もしブランドネームを決めた後に他社が商標登録していることを知った場合、その名前を使用することはできません。
自分のブランド名を決めた場合も念のため商標登録しておきましょう。
名前が決まったらブランドの顔となるロゴも作成しましょう。最近は自分で簡単に作成できるツールもありますし、「ココナラ」等のような気軽に外注できるサービスもたくさんあります。

3.資金準備

販売形態によって初期費用は大きく異なります。以下は相場です。
<実店舗>
・テナントの賃貸契約料 約300万円
・家賃(東京都) 約40万円(初期費用としては6ヶ月分程)
・内装工事費 約200万円
・設備購入費 約150万円
・商品仕入れ(セレクトショップの場合) 約200万円
・会社設立費 約30万円
自社のオリジナル商品を作る場合は仕入れではなく製造費がかかります。
実店舗の場合は初期費用に1,000万円以上かかることを覚悟しましょう。
またこの他に自分の生活費も余裕を持って用意しておきましょう。

<ネットショップ>
ネットショップの場合は数万円程で事業をスタートすることが可能です。
費用の内訳としてはECサイトの出店費、インターネット使用料、商品の仕入れまたは製造費になります。
また、先述したとおりこのような費用はかからず、売上があった時のみ手数料が発生するサービスもあります。
ECショップの市場規模は年々増加しており、種類も多いため自分のブランドのコンセプトに合ったサイトを選びましょう。

<フリマ、ポップアップストア>
フリマやポップアップストアへの出店は、開催される時期や場所によって料金が異なります。
商業施設への出店は基本的に1日5,000円~20,000円前後が目安となります。
中には売上の15%~20%程度が加算されるケースも多くあります。

4.商品を決める

次に、自社のアパレルブランドで取り扱いをする商品をオリジナルにするか仕入れるのかを決めます。
オリジナルで製造する場合はイメージやデザイン、指示書の作成、生地の選定、サンプルの作成、縫製工場に見積もり、本生産といった工程が必要で、専門の知識を持たない初めての方にとっては複雑で難しいと感じる可能性が高いでしょう。
そこで縫製屋ドットネットを利用して初心者の方を受け入れている工場を紹介してもらい、経験豊富な工場のスタッフのサポートの元進めていくことをおすすめします。
仕入れる場合は問屋から仕入れることになるかと思いますが、購入は会員に限定されている場合がほとんどなので注意しましょう。
はじめのうちは在庫のリスクがないサービスを利用することをおすすめします。
また、具体的に仕入れたいブランドが決まっている場合は交渉が必要になります。

5.洗濯表示ネーム(タグ)の取り付け

日本国内で衣類を販売する場合、「家庭用品品質表示法」によってその服の性能や取り扱い方法などの情報を消費者に提供することが義務付けられています。
使用している繊維名、洗濯表示、取り扱い注意事項、表示社名をタグに記載して衣類に取り付けましょう。
海外から商品を仕入れた場合、タグがついていませんので自身で取りつけることを忘れないようにしましょう。

6.プロモーションを行う

準備が整ったらプロモーションを行いましょう。
InstagramやX(旧Twitter)、Facebook等のSNS、Youtube等の動画コンテンツ、Web広告などを活用する方法があります。
中でもアパレルはInstagramとの相性が良く効果的で、視覚に訴えられる写真を投稿したりそこからホームページや販売サイトへリンクできるようにしておくことで集客につながりやすくなります。
インフルエンサーに依頼して宣伝してもらう手法も効果が高いでしょう。

まとめ

今回の記事ではアパレルブランドの作り方について解説しました。
アパレルブランドは誰でも立ち上げることは可能ですが、意外と準備すること、やるべきことが多く、初心者の方にとっては難しく感じる場面もあるでしょう。
中でもオリジナル商品を製造する場合は初心者でも応じてくれる工場を探すだけでも苦労します。
そこで縫製屋ドットネットをぜひご活用ください。
縫製屋ドットネットには小ロットでも対応する縫製工場が集まっています。
初心者の方のブランド立ち上げの支援も行っており、企画、デザイン、生地がある程度決まっていれば後はパタンナーが型紙を作成し、デザイン画から洋服を作るノウハウのある工場の職人が作り上げます。必要な提案が出来ることもあります。
加工の範囲や設備、資材の調達などは工場によって違いますのでお気軽にお問合せ下さい。

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