縫製工場の立場はどこの国でも弱い

新型コロナでアパレル企業が支払い拒否

新型コロナの影響で、全世界の経済活動がほぼ停止してしまい、発注した商品の販売見通しも立たなくなり、季節性の高いアパレル関連の商品は、発注がキャンセルになったり、生産が中止になったりした事例が大量に発生しているようです。

全世界規模でウイルスが拡散して、ロックダウンなどの都市機能が停止する事態は経験したことが無く、企業としてもどう対処して良いのか分からない状態なのは容易に想像が付きます。

それでも驚かされたのは「コロナ危機が縫製工場の労働者を襲う!アパレル企業の9割が下請けへの支払いを拒否。と人権団体」と題された記事です。

内容を読むと、発注したオーダーで、縫製工場が生地などの資材を調達してしても、その代金を支払わない。すでに生産に入った商品も買い取らない。などのかなり横暴な対応です。

このようなことは、日本でも過去に起こっていたことで、大手スーパーのプライベートブランドを納品して、しばらくしても売れ行きが悪いと、商品に難癖を付けて返品するようなことが横行していました。

これは下請法で禁止されている、優越的地位の濫用にあたります。

他社との技術的優位を数値で訴えることが出来ない

縫製工場と言うのは、持っている技術を差別化する方法がありません。金属加工であれば、〇ミクロンの精度とか、特殊な金属を加工する技術など、他社より優位な技術を数値や商品で差別化出来ますが、縫製工場は明確に差別化出来る技術を取引先にアピールすることが出来ません。

なので、発注元であるアパレル企業は、縫製工場の1つや2つ潰れてもいくらでも替えはあると思っているのです。

縫製工場も替えはいくらでもあると思っているので、アパレルの横暴があっても、次の発注を得たいがために、我慢してしまうのです。

このような悪癖から脱するには、縫製工場が独自のブランドと販路を獲得するしか無いと思います。

縫製工場がインターネットでファクトリーブランドの販売を行って、それを時間をかけて認知度を高めて、縫製工場の重要な事業の柱に育てることです。

昔は、大手アパレルが独占していた、百貨店や大手スーパーの売り場を確保することは、ほぼ不可能でしたが、インターネット通販が当たり前になった今では、大手と対等とまでは行かなくても、工場の売上げの10%や20%をインターネット通販で賄うことは不可能ではありません。

この記事に書かれているような悲惨な状況を回避するためにも独自の販路を持つことはとても重要なことです。

作る技術はあるのだから販路さえ作れれば生き残れる

縫製工場は商品を作る技術は持っていて、自動車や家電品の部品を作っている工場と違って、作っている商品はそのままエンドユーザーに販売できる商品です。

トップブランドを作っている縫製工場も多くあるはずで、その技術でファクトリーブランドを作って売れば、着用したユーザーからはそれなのり評価はもらえるはずです。

アパレルからの発注に依存する体質から、自ら売る体質に転換することを真剣に考えないと、アパレルから使い捨てにされるだけです。

アクセスを確実に獲得出来るホームページを制作できる制作会社に依頼して、SEOを正しく行えば、売上げは確実に上がります。

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