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下請け縫製工場が自立を目指すということは

下請け体質の縫製工場が、下請け体質からの脱却を図り、自立を目指すというのは、言葉で言うほど簡単なものではありません。

それまで、取引していたアパレルさんからは、邪魔者のように言われているのが、下請けの縫製工場の実情ではないかと思います。

しかし、それはアパレル側が下請けを都合よく使うためのテクニックなのであり、正直者の多い縫製工場の経営者は、その高圧的な態度や言葉を正面から受け止めてしまっています。

わずかに残った縫製工場は重要な存在なのです

生産拠点が海外に移転して、国内の縫製工場は細々と生産を続けているにとどまっています。

しかし、これから中国の経済成長などの要因から考えると、国内の縫製工場の存在はアパレルにとっても重要なものとなるでしょう。

ましてや、アパレルの高圧的な態度をに応えようとする縫製工場ならばなおさらのことです。

脱下請けはアパレルに対する背信行為なわけです

アパレル側からの都合を言うと、アパレルからの発注が減った分は、他のアパレルの受注で工数を埋めて欲しいというのが、彼らの言い分です。

下請けの縫製工場がアパレルさんの取引窓口が増えても、縫製工場の営業構造が変わったわけではないので、オーダー内容や取引条件によっては、いつでも戻ってくるという安心感があります。

しかし、下請けの縫製工場がインターネットなどを活用した自主販路を持つことになると、基本となる営業構造が変わり、収益構造も変わってしまうので、アパレルにとっては大問題なのです。

アパレルは出来る限りの妨害をします

これから書くことは、あくまでも私が経験したことで、これから自立を目指す工場さんが経験するとは限りませんが、こんな例もあったと記憶にとどめておいていただければ結構です。

私自身が自立を目指して、システム開発を行い、伊勢丹新宿本店の売り場を確保し、そのことが繊研新聞の一面トップに掲載されたときのことです。

東京本社で取引先のアパレルの社長が、その記事を読み直ぐに地元の生産管理担当の部長に電話が入ったらしく、たたちに出頭命令!でした。

そこで、部長から言われたのは「お前、何やったかわかっとるがか?」と激怒のご様子。

「これまで営業した百貨店を全部書き出せ!」

当時は、そのアパレルさんからの受注比率が高かったこともあり、素直に従うしかありませんでした。

言われるままに、営業した百貨店を全て書き出しました。

「もう、これ以上絶対営業するなよ!」舌打ちしたり、貧乏ゆすりしたり、とにかく苛立っている様子。

そして、とどめの言葉は・・・・・・

 

「自分の立場を分かっとるがか?」

「下請け言うのは、奴隷や小作人のようなもんなんや、そんな奴が、なんで大名が戦っている戦場へノコノコと出てくるんや」

あ〜これが本音かぁと思いました。経営理念には「運命共同体」などと立派なことを書いていても、下請けは使い捨てカイロのような存在でしかないと思い知らされました。

これだけでは終わらない

自立を目指して営業をしているとはいえ、自主売り上げ比率は極めて低く、その上新規の投資もしているので、経営は非常に厳しい状態でした。

そして、事あるごとに嫌味を言われ、最後のとどめは「お前の会社が生地を買えんようにしてやろうか!」

小さい会社が苦しみながらも自立を目指して苦悩しているのを、徹底して妨害しようとする態度。

新規事業で、日々難題に直面しながら地を這うように前進を続けいてるところに、追い討ちを掛けるような徹底した妨害。

妨害はアパレルからだけではありません

下請けという囲いの中で、事業活動をしていた縫製工場が自立をしようとすると、悪意に満ちた人々に騙されることも覚悟しなければいけません。

自らを守ることは常に考えておく必要がありますが、最初から騙そうとして接近してくる人を見破るのは、なかなか困難です。

契約書などで、防御できることは事前に十分に準備しておきましょう。

犬の服
開業支援などと言うけれど

政府は開業支援や起業支援などと、いろんな支援策を打ち出してはいますし、資金面もコンサルティングなどの面でも様々な施策が講じられています。

しかし、業界内部の封建的で陰湿な体質が、新たなビジネスモデルを生み出す大きな障害になっているのです。

これだけの障害を乗り越えるだけの信念と根性がなければ自立はできません

私の事例は事例として、こんな抵抗にあわずに事業を立ち上げることができる方もいらっしゃるかもしれません。

また、逆にもっと酷い目に合わされている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、どんな状況に直面しようとも、決めたことは最後までやり遂げる強い決意がなければ、下請け体質からの脱却は難しいと思います。

そして、下請けのポジションに甘んじている人は、そこが居心地が良いのです。

あえて、危険なことにチャレンジすることは避けたいと考えてしまうのも、理解できます。

ですから、全ての下請け縫製工場の経営者の方に自立を目指しましょうとは言いません。下請け体質で良い方は、そのままで良いのです。ムリをする必要はありません。

 

もしも、自立を目指したいとお考えの縫製工場の経営者の方がいらっしゃいましたら、私が経験して身につけたことは、出来る限りお伝えしたいと思いますし、お力になれることがあれば喜んでアドバイスしたいと考えております。

また、同じようなことで障害に直面していたり、悩んだりしている経営者同士の情報交換ができれば、非常に有益なことだと思っています。

今は、インターネットを利用すれば全国の縫製工場の経営者の方と情報交換ができます。

 

縫製屋ドットネットが、そのように悩みながらも前向きに頑張る経営者の方々の情報交換の場を提供できれば幸いに思っております。

縫製屋ドットネットへの参加にあたって、費用などは発生いたしません。

お気軽に参加申し込みしていただければ嬉しいです。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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